2008年2月28日木曜日

しぇからしか@甲南町

予算¥600(ラーメン¥600)

ラーメン好きの某友人をして不味すぎて残した、と言わしめた"しぇからしか"。店の周りに漂う豚骨臭や、ネット上での賛否両論を見るとかなりの本格派であることが覗える。

"しぇからしか"
以前から一度訪れてみたい店の一つではあったものの、なかなか訪れる機会に恵まれてはいなかった。この日は丸福食堂で食べる気満々であったのだが、定休日という肩すかしを食らい、それではとここを訪れた。

見た目、トッピングはシンプルに海苔、チャーシュー、刻みネギ。濃厚な豚骨の香りに、加水率の低いストレートな細麺。全てが博多ラーメンらしい特徴を兼ね備えている。私にとって博多ラーメンのベンチマークは丸星ラーメンであるのでついついそれと比較しながら食べてしまう。
臭いは"しぇからしか"の方がキツイ。スープのこってり具合は"丸星"かなぁ、等と。スープを飲み干すと底には粉となった骨髄の欠片が溜まる。丸星と比べ、その細かさはかなりのものである。ここら辺も仕事の細かさを現しているのであろうか?そういったこと一つ一つの積み重ねや、本場ではない事による効率の悪さなどが価格に反映しているのかも知れないが、もう少し安ければなぁ、と思わされた。
とはいえ、はるばる九州まで足を運ばずともこれほどの本格的なものが食べられるのは嬉しい。

とんこつラーメン しぇからしか 東灘店
住所:神戸市東灘区甲南町5-2-12 ラーメンマップ
電話:078-411-4444
営業時間:11:00~27:00(平日)11:00~23:00(日曜)
定休日:月曜

2008年2月25日月曜日

じょっぴんや@高砂

予算¥500(織仁おりじん¥500)

水ツーメンバーと別れ、高砂軍団のもとへと向かう。

前日の事、"そっちに行く用事があるから暇ならお茶でもしよか?"とメールを打つと、"はい 暇です 行きます! …ところで どちらさまでしょうか?携帯 壊れて データが無くなったんです"などと返ってくる。
聞くところによると、雨に濡らしてしまってデータが全てとんでしまい、アケオメメールも来ないしどうしようかと思っていた、ということだ。道理で最近連絡が無いはずだ。

"じょっぴんや"
普通の住宅地の中にポツンと、ちょっと大きめの家といったその店はあった。駐車場へとバイクを乗り入れると自家焙煎であることを示す芳しき香りに包まれる。更に一歩店内へと足を運ぶと、静かに流れるジャズ、落とされた採光、ウッド調の落ち着いた空間が拡がる。
メニューには数多くのブレンド、それに続いてストレートコーヒーが名を連ねる。流石、自家焙煎珈房と謳うだけあって豆に対するかなりの自信がそこからは見て取れる。たくさんありすぎて目移りしてしまうが、先ほどのステーキに次ぐ"にくてん"によってかなりの胃もたれを喰らってしまっていた、という理由によりあっさりめのものを選択してみた。

"織仁おりじん 4種類の豆が織りなす中煎りブレンドです 絶妙なコクと香りの調和がこのブレンドのコンセプトです"

ネーミングセンスは微妙ではあるが、これは美味い。狙い通りのすっきりとした味わいで飲みやすい。バランスも上手い事取れている。自家焙煎で美味い店には余り出会う事がないのだが、ここは稀な例である。
一人で立ち寄るという感じの店ではないが、二、三人でゆっくりと寛ぐには最適な店のひとつといえよう。次に訪れたときにはカレーパンも併せて食べてみたい。

自家焙煎珈房 じょっぴんや
住所:兵庫県高砂市荒井町蓮池2-1-22 喫茶マップ
電話:0794-43-2422
営業時間:8:30~18:00
定休日:月曜
モカ@じょっぴんや

2008年2月23日土曜日

まつぼっくり@高砂

予算¥380(にくてん¥380(通常価格¥400))

とある事情にてカツ飯を食べ損ねてしまった面々が、各々、それぞれ、種々多様なというほどでもない各種ステーキを食べた後、いつの間にやら"にくてん"を食べよう等という話しになっていた。ジャスコ内で食べた記憶がある、ということでジョモさん、ユーナギさんと共に"にくてん"を求めていった。

"まつぼっくり"
ジャスコ内のフードコート。そこに見付ける幟に染め上げられた"にくてん"の文字。通い慣れたこの店も訪れるのは二年ぶりくらいになるのであろうか。以前は"はよし"であったと思うのだが、今は"まつぼっくり"と替わっていた。注文を済ませ、番号札をもらい、呼ばれるのを待つ。
"にくてん"とは、お好みの原型といわれるものでキャベツの替わりにジャガイモが入っていて・・・等と偉そうに語る。いざ食してみると中からコンニャク、柔らかく炊かれたスジ、茹でられたイモ、そして細かく刻まれたキャベツ。
"キャベツ?"、"キャベツが入ってましたね"、"入ってますね"と微妙な空気に。。

(高砂のコに聞いてみたところ入ってない店もあるそうです)

まつぼっくり アスパ高砂店
住所:兵庫県高砂市緑丘2-1-40 アスパ高砂1F 粉ものマップ
電話:079-444-3003
営業時間:10:00~20:00
定休日:無休
公式サイト
にくてんMAP

2008年2月21日木曜日

串カツ ばんどう@雲井

予算¥1,390(麒麟ラガー大瓶¥400x2、ひねどり¥100、もち¥100、手羽先¥100、ホルモン¥70、なすび¥70、いか¥70、とんかつ¥80)

夜の帳がおり、仕事帰りの会社員達がコートの襟を立て西国街道を足早に歩く。雑踏には赤ちょうちんの灯が浮かび上がり、道行く人々が次々に吸い寄せられていった。三宮を離れ早三年。以前と変わらぬ風景だ。ただ、いつも賑わっていたタコ焼き屋だけが姿を消していた。そんな中、相変わらずの分厚いビニールシートを垂らす冬仕様"ばんどう"が姿を現す。

"串カツ ばんどう"
壁に貼られたメニューは所々紙が重ねられ値段が訂正されていた。そういえばえびが好きだったんだよなぁ、と見ると100円に書き換えられている。以前は80円だったはず。頼んだら負けかな、と代わりに新メニューのひねどりを頼んだ。
"塩胡椒で食べてね"と言われ、指差された先に目をやると塩胡椒、七味などの小瓶が並ぶ。ここのニンニクソースが好きなんだけどなぁ、と思いつつも言われたことに従う。串カツに塩胡椒?と変な感じがするのだがあっさりしていてコレも良い。山椒やレモン汁等も合いそうだ。

"3串だったかなぁ"と聞かれ、"えぇと、ひねどりとホルモンともちと手羽先の4つですよ"とソースを付けたキャベツを食べながら答える。
"もちはめんどくさいから揚げたくなくて忘れてしまうんだよね"と本気とも冗談とも付かない答えが返ってくる。もちがめんどくさい?とちょっと考えるが、あぁ串を洗うのがかと勝手に納得しビールを呷った。

葱油というほどに香り付く訳ではないが、ネギのクズ部分を放り込んだラードで次々に揚げられていく串カツをニンニク風味のソースで食べる。それに花を添えるのが、おばちゃんと(残念ながら今日は休みとのことであったが)体格の良いねーちゃんの喧嘩。それと日本にここ唯一であろう奇妙なトイレを味わうのも忘れていた。

串カツ ばんどう
住所:神戸市中央区雲井通3丁目7-13 串カツマップ
電話:078-221-6205
定休日:日、月曜


【アフィリエイト】
ま、そんな意見もありましたってことで

2008年2月18日月曜日

Live&cafe マンボウ@篠原

予算¥290(ブレンド¥290)

零度を下回る気温とはいえ長峰の急坂では流石に汗ばむ。その汗が稜線を渡る風に冷やされ身体の芯まで凍えさせる。そして又登りで汗ばむ。そんな事を繰り返す内に汗をかきつつ凍えるという真に身体に悪そうな状態に仕上がっていく。
こんな時は温泉にでも浸かり温もるのが一番なのだが、今日はそんな気分になれなかった。山を下りブラブラと歩いていて見付けたマンボウの看板。そういえばムカイさんには色々とご馳走になっているというのに店にお邪魔したことが無いのを思いだした。

"マンボウ"
店の中にはテーブルが二つ並ぶ。その内一つは先客により占められていた。私は一人客であることだしカウンターに着こうかと思ったのだが、そこに雑然と置かれた雑誌に拒絶され、残るテーブル席へと座ることにした。ブレンドを頼み、カウンターに置かれた新聞を手に取る。やがてコーヒーの香りが漂い始めてくる。二三言、言葉を交わし再び新聞に目を戻す。そして出されたコーヒーを啜る。もう少しコクや酸味がある方が好みだがあっさりとしていて飲みやすい。

酒の席ではバカ話やエロ話に花を咲かせるわけだが、喫茶店ではそんな下品な話題は持ち出さない。二人共通の話題などオンナの話位しかないのだから当然言葉少なになる。ゆるりとした時の流れの中で身体の火照りが取れ指先からは疲れが抜け落ちてゆく。店の隅に置かれたドラムセットを眺めながら今日の山行を反芻する。
楽しかった。夏の強烈な日差しに遣られ脱水に苦しみ吐いた東の尾根の日溜まりが今日は嬉しかった。汗ばんだ体を撫でていく風が心地よかった。ただ久しぶりのトレッキングシューズに負けた少しだけ軟弱になっていた左足の踵だけが軽く痛んだ。
"これ読まれましたか?"ムカイさんの声に呼び戻される。KobeWalker"六甲山がおもしろい"、か。へぇ、こんなのが出ていたのかと、ページをめくる。特に目新しい事が載っているわけではないが、懐かしい記憶と重なり楽しい。東お多福山で藪漕ぎ中に"何かガサガサいった"とおばさんグループを驚かしてしまった時のこと等を思い出す。

気づけば外はうす暗くなっている。思いだしたかのように身震いする。すっかり冷え切ってしまった。ちょっと長居をしすぎてしまったようだ。

Live&cafe マンボウ
住所:神戸市灘区篠原南町7丁目2-15 喫茶マップ
電話:078-871-2969
営業時間:10:00~17:00
Curry Cocktail マンボウ@篠原
ぬこ様@マンボウ
OZZY@将軍通
サカナイト@OZZY

2008年2月15日金曜日

広東料理 正@JR住吉

予算¥6,280(男1人女1人)(壺紹興酒¥900x2、アサヒプレミアム熟選生¥480、生貝柱と黄ニラの炒め¥1,400、舌平目唐揚げ香味ソース¥1,050、海鮮やきそば¥1,050、海老餃子¥500)

"中華を食べに行きたい、この中から選んでよ"とイモウトさんが一冊の雑誌を差し出す。広げられたページには三軒の中華料理屋が並んでいた。その中に一つだけ知らない店がある。広東料理らしいが特に海鮮や野菜に気を遣っているらしい。
"ここにしようか?"と指さすと"良いよ、お兄ちゃんとデートだね"と微笑む。嬉しそうにしてはいるが動物性の物は"あかん"のに中華を食べられるのだろうか、と不安が過ぎる。まぁ食べられないヤツがあれば俺がたべればいいか、というわけで出かけた。

"広東料理 正"
"りりぱっとはうす"に入っている所為でヌーベル・シノアかといった外観ではあるが、その様なことはなく至ってオーソドックスな料理が並ぶ。その内から肉類が入っていない物を選んでいく。イモウトさんが壺紹興酒を飲みたいというのでそれを併せてみる。酒なら何でも良い俺だが、紹興酒と泡盛だけは臭いが苦手で好んで飲むことはなかった。親父はいつも中華にはコレが一番合うと粗目を溶かし飲んでいたのを思い出す。一口飲んでみると、なるほどスッキリとした酸味を感じる。確かに油っこい中華料理には良く合う。しかし、粗目を入れてしまっては台無しではないだろうか?親父よ。

厨房では轟轟と音をあげ炎がうなる。あの火力がないとシャキッとした野菜のおいしさは中々出せないよなぁ、と羨ましく眺めていると次々と料理が運ばれてくる。薄味で、あっさりした味付け。良い感じではあるが素材の風味がよく感じられるだけに、もうちょっと良い物を使った方が美味しいと思う。もちろん物が悪いわけではない。寧ろ南京町辺りのヘタな店よりよっぽど良い物を使っている。ただ濃い味付けで誤魔化していない分、何となくぼやけた印象を受けるのが残念であった。

広東料理 正(ツェン)
住所:神戸市東灘区住吉東町4-6-16りりぱっとはうす1F 中華マップ
電話:078-811-0091
営業時間:11:30~14:30、18:00~22:30
定休日:月曜
参考サイト

2008年2月12日火曜日

食堂 むとう@新潟

予算¥610(味噌ラーメン¥610)

僕は小腹を空かせ一人新潟の夜を徘徊していた。ただ当てもなく暇を持て余し彷徨い続けていた。そんな時にふと見付けた一つの真っ赤な看板。しとしとと音もなく降り続ける冬の長雨で微かにぼやけるラーメンの文字。
そんな店の前には数台の車が並び、湯気でうっすらと曇った窓には少なくはない人影が浮かぶ。如何にも幸せそうな香りが漂ってきそうではないか。僕はいつもこんな店に惹かれてしまう。

"食堂 むとう"
テーブルには家族連れや数人組のグループが座り、L字形のカウンターには3人目のおひとりさまとなる僕が居た。頭上に掲げられたメニューに目を通し、その中から味噌ラーメンを選ぶ。理由は簡単。塩ラーメン、醤油ラーメン、味噌ラーメン全て同じ金額だったからだ。こんな風に色々なラーメンが並ぶ店では味噌がちょっとだけ高い場合が多い。だから同じ金額の時は何処でだってついつい味噌ラーメンを頼んでしまう。

僕はカウンター越しに主人の動きをじっと眺めていた。ステンレスの台の上に並べられたラーメン鉢は四つ。その内の三つには味噌が加えられる。味噌ラーメンがウリなのかも知れない、そう思うとなんだか少しだけ嬉しくなった。
あの野菜が盛られたヤツか?バターを加えたヤツか?とwktkしていたのだが、出てきたものは何も施されないヤツでちょっとガッカリさせられる。その代わりといっては何だが、目の前に出されたどんぶりにはたっぷりとシナチクが盛られていた。
どんぶりを傾け一口スープを啜る。ウスイ。出汁には野菜の甘みを感じ、薄味好きな僕としては塩加減も構わないのだが、動物性のコクを感じられない。良く言えばあっさり、悪く言えば水っぽい。一度ベジタリアン向けに動物性のモノを一切排除してラーメンを作ったことがある。当然の如く失敗に終わったわけだが、そのときの味を彷彿させる。まるで味噌汁に麺を入れているかのようでちっともラーメンらしくない、そんな味だ。
それに添えられたシナチクも矢鱈と辛く、それはスープの薄さを補う物ではなく、その物足りなさをより一層引き出す役目しかしていなかった。

如何にも地元に愛された味。そんな雰囲気をプンプンと漂わせている店だったのにハズレであった。もっとも僕の味覚に対して、ということに過ぎないのだが。

食堂 むとう
住所:新潟県新潟市中央区米山8-10 ラーメンマップ
電話:025-243-4526
営業時間:11:00~23:00
定休日:不定休
参考サイト

2008年2月10日日曜日

田舎(八食センター内)@八戸

予算¥600(しじみラーメン¥600)

ツーリングの楽しみの一つに、その地方の新鮮な特産品をその地方独特の調理法で食べるというものがある。
それを手っ取り早く味わえるのが市場に併設された食堂だ。

"田舎"
丁度お昼時の到着ということもあって、その食堂街とでもいうべきゾーンはかなりの賑わいを見せていた。その建ち並ぶ店の品揃え佇まいを眺めながら一通り廻るが、もう一つピンと来るものがない。"日本海さかな街"のようなものを想像していたのだが、そこまで観光客ズレしておらず、普通の町中の食堂といった感じの店が多い。地元の人が買いもんに来たついでに食べていく、といった使われ方がメインなのかも知れない。
というわけで、何処でも良いかと思い、一番空いていそうな店を選んだ。とはいっても店内はいっぱいであり、通路の大テーブルで食べなければならないのだが、並ばずに済むだけでも有難い。
この辺りの名産というと蜆らしい。そこでしじみラーメンと頼むことにした。貼り紙には小川原湖産の蜆を使っていると書いてある。しかし頭の中では"あぁ、十三湖の蜆かぁ"と勝手に変換されていた。もちろん十三湖産だろうが小川原湖産だろうが区別は付かないのだが。
うっすらと白く濁ったスープ、それと普通の中華そばといった感じの麺に、食べるにはあまりにも小振りな蜆がたっぷりと載っている。スープを少し啜る。少し塩が立つが蜆の出汁がよく出ている。しかし、ラーメンに併せるにはあっさりしすぎで物足りない。
スープを飲み干し、幾つか身をほじくり食べる。そのチマチマした行為にも飽きて店を後にした。

田舎(八食センター(はっしょくセンター)内)
住所:青森県八戸市河原木字神才22-2八食センター1F ラーメンマップ
電話:0178-28-9316
営業時間:9:00~18:00
定休日:水曜
参考サイト

2008年2月8日金曜日

宝介@都南

予算¥1,500(ニラなんばんラーメン¥750、みそとんこつラーメン¥750(ニラキムチ、白菜キムチ、ライス無料))

"ボクは宝介のラーメンが一番好きなんだよ、覚えといてね"そうムスコさんが言う。以前より幾度となく聞かされてきた言葉だ。
残念ながら彼の舌はあまり信用できないのだが、それほど美味しいと言い張るなら一度訪れてみるのも悪くはない。

"宝介"
あちらこちらと寄り道を繰り返すうちに時計は二時を示そうかとしていた。この様な時刻にあっても四人ほど待ちが出来ている。私一人なら他へと行くところかも知れないが、わざわざ津志田くんだりまでやって来た事だし待つことにする。
注文するは看板メニューの"ニラなんばんラーメン"。それを"こってり"で頼む。ムスコさんは"みそとんこつ"を頼んだ。いつもこれだという。
ラーメンを待つ間、無料のニラキムチ、白菜キムチをつまみつつライスを食べる。このキムチが旨くない。甘酸っぱい液に漬けられ唐辛子を塗しただけではないのだろうか?という代物だ。ニラキムチの方も大雑把に刻んだ韮を豆板醤で和えただけといった感じで、単体で食べられる様なものではなかった。一旦箸を置き、ラーメンの出番を待つとする。
いよいよメインの登場だ。豚骨ベースのスープに具はモヤシ、チャーシュー、シナチク、ネギ、それに背脂がたっぷりと振り掛けられている。
もしかして"こってり"と"あっさり"の違いはこの背脂の有無なのであろうか?そんな考えが浮かぶ。
取り敢えずスープを啜る。豚骨の臭味もなく、スッキリとしているがコクもちゃんとある。背脂の甘みと合わさりなかなか美味い。東京や関西では珍しくはないが、ここ盛岡においては見掛けない味だ。キムチを投入するがやはりこのスープに対しては物足りない。ちゃんとしたキムチにニラ漬なら更に美味しく頂けるのだろうが残念である。
ムスコさんはというとたっぷりとすり胡麻をかけて食べている。最後に"この酢を入れると美味しいんだよ"と、ドボドボと酢を注ぎ込む。"おいおい、そんなに入れて大丈夫なのかよ?"と思うが何とも美味しそうに啜る。それならと少し飲ませて貰うが確かに美味い。豚骨のコクと味噌の甘み、それに爽やかなユズ酢の香りと酸味が加わる独特の風味。これでライス、キムチは無しでいいから600円でだして欲しい。そうであれば又食べに訪れたい店なのだが。

宝介 津志田店
住所:岩手県盛岡市津志田町1-6-28 ラーメンマップ
電話:019-636-3388
営業時間:11:00~24:00
定休日:無休(12月31日は休業)

2008年2月5日火曜日

元祖白石うーめん処なかじま@白石

予算¥995(えび天うーめん¥995(天ぷらピーマン、茄子、サツマイモ、海老が二尾))

キャンプの時に何を食べるか?これは地味に重要な問題である。もちろん現地で名物らしきモノを購入し、自分なりの調理でもってその地の名産品を食べた気になる、というのはよくある話なのだが、いつもそううまくいくとは限らない。
そこで保存が利き、携帯性に優れ、手軽に腹を膨らませる事が出来る何かを常に携帯するわけだが、定番の棒ラーメンやサラスパばかりでは飽きるし、調理のバリエーションも限られる。それらに換わる物として白羽の矢が立ったのは温麺である。茹で時間も短く、何にでも合いそうなシンプルさ、そして何よりそのコンパクトさに惹かれた。ひやむぎより僅かに細く、10cmほどの長さのそれは、シェラカップは無理だとしてもロッキーカップになら突っ込んでおけそうなほど小さい。
そこで、実際に使ってみる前に本物を食べてみるのも悪くないだろうと白石を訪れた。

"元祖白石うーめん処なかじま"
直ぐに接続の臨時快速を見送り、次の各停に乗る短い合間に慌ただしく食事を摂りに行く。選んだのは駅前にある元祖白石うーめん処なかじまだった。
店に入って先ず思ったのはメニューが意外と多い。そしてコレ、と惹かれる物がないということだ。味三種うーめんというのが看板メニューのようだがこの寒空に冷たいヤツは避けたい。暫く悩んだものの、無難にえび天うーめんを頼んだ。
注文の品を待つ間雑然とした店内を見渡す。座敷の客は騒ぐ子供を放置し、店の主人は不慣れなバイトを激しく叱咤する。どうも居心地が悪い。

で、肝心の味はというとそれ程悪くない。塩、甘みがちょっときつめな鰹が香る出汁にクセのない温麺が浸る。ボリュームも意外とある。麺自体の風味は殆ど感じられないが、それが何にでも合うということに働くであろう。
ただ一つ当てが外れたのは冷水で締めなければならないことだ。そのまま茹でただけで美味しいかどうかは今度試してみたいと思う。

元祖白石うーめん処なかじま駅前店
住所:宮城県白石市沢目8-23 めん処マップ
電話:0224-25-6670
営業時間:11:00~22:00
定休日:月曜(祝日の場合は火曜)
公式サイト


【アフィリエイト】
おにあたに出たみたいですね

2008年2月2日土曜日

三十年来の悲願@富士山

リスペクト自生山那谷寺霊と共に霊峰月山三度目の立ちゴケワインディングロード続・ワインディングロード続続・ワインディングロード榛名神社交通規制@富士山スカイライン

ルート:富士宮口-雲海荘、宝永山荘-御来光山荘-山口山荘-池田館-万年雪山荘-胸突山荘-浅間大社奥宮-お鉢巡り-浅間大社奥宮-胸突山荘-万年雪山荘-池田館-山口山荘-御来光山荘-雲海荘、宝永山荘-富士宮口

単独行

思い返せば小学校二年の時、"富士山に登りたい"と言い1人富士山へと旅立った。御殿場口から取り付き、宝永山、そして七合目まで登ったが山頂まで至ることはなかった。
今となっては何故あれほどまでに富士の高嶺に魅せられたのかは思い出すことは出来ぬが、今もその気持ちは心の奥底で燻り続けたままである。

昨年は激しい雷雨に打たれての断念。
そして遂に眼前には日本を代表するその偉容が拡がっていた。遙か麓に雲を覗えるだけで、是から目指すべき頭上には眼底を突き刺すほどの晴天が拡がる。

新五合目(2400m)-5:40
テントをたたみ登山口に取り付く。山頂まで見通せる快晴、早朝の澄み切った空気、最高の登山日和である。
"おっと、焼印を貰うのを忘れていた"二、三歩踏み出して直ぐ駐車場脇の売店へと引き返す。開店準備をするなか、焼印をお願いすると"今から暖めるので少し待っていてくださいね"と言われる。
一刻でも早く登りたい。この僅かな時間でも、デートに遅れる恋人を待つほど長く感じられる。

六合目(2490m)雲海荘、宝永山荘-5:50
環境省が二億円もかけて作ったというハイテクトイレは残念ながら修理中で使うことが出来ない。
その直ぐ横を抜け呆気なく六合目に到着する。前日購入したミネラルウォーターを一口含む。まだまだ先は長い。一番心配なのは高度障害である。逸る気持ちを抑え意識してゆっくりと登らなければ、そう自分に言い聞かせる。

新七合目(2780m)御来光山荘-6:20
要所要所で休憩をし麓を眺める。太陽は更に高く登り、空の青さ、裾野に拡がる木々の緑も濃さを増していく。その美しさはまるで絵はがきのようですらある。

元祖七合目(3030m)山口山荘-6:50
どこからともなく"ドーン、ドーン"と音が響く。こんな晴天に雷かと廻りを見渡すが雷雲など見当たらない。そこで自衛隊の演習か、と気付く。
宝永山火口付近には黄色い帽子の集団が蟻の群れのようにうごめく。小学校の遠足であろうか?そんなことをボンヤリと考えながら焼印を貰った。

八合目(3250m)池田館-7:20
頂を見上げながら登っても点在する山小屋が近づくだけで何も景色が変わらない。それは麓に目を遣っても同じ事。少しくらい高度を上げたところで当然の如く、変わらぬ景色が待っている。このひたすらガレ場を登り続けるという行為が苦痛となってくる。
高度が上がり空気が澄んできた所為か矢鱈と日差しが目にしみる。念のため持ってきた安物のサングラスをかけ、ウインドブレーカーを羽織る。

九合目(3410m)万年雪山荘-7:45
登山道脇には頭を抱え倒れている人をチラホラと見掛けるようになってきた。おそらくは高度障害であろう。
一回ずつ深呼吸をするように呼吸をするが、肺へと導かれるべく期待する呼気の量は半分にも充たない。空気が薄いということはこんなにもしんどく、体力を奪うのである。
美しくはあるが単調なその景色、照りつける鋭い日差し、そして何よりも苦痛をもたらすこの薄い空気。二度とこんなつまらない山登るか!という気持ちで溢れていく。各合目毎に存在する山小屋がなければ、登っていることさえ喪失しそうなほど景色が変わらない。その存在により、少しずつでも目標へと近づいている事が実感できなければ途中で挫折していたかも知れない。
後はピークハントをしなければならない、という義務感だけである。

九合五勺(3550m)胸突山荘-8:10
遥か下より登るブルを見つけ、あのブルより先に山頂に着いてやろうと思っていたのだが、遂に追いつかれる。鳥居の下をブル道が抜けている。併せて撮ったら面白そうだと、アングルを決め待ちかまえるがバッテリー切れ。メモリーがいっぱいのロガーと並び、携帯まで使えなくなってしまった。
連泊するツーリングはいつもこの問題に悩まされる。次回までに何か対策を考えておかなければなるまい。なるべくコストのかからない方法で。

浅間大社奥宮-8:40
奥社の鳥居を潜り火口へと到着した。下から見上げたあの雲の湧き立つ頂へと至ったのに、ビックリするぐらい高揚感も達成感も訪れない。ただただ疲労感だけが押し寄せてくる。
唯一救いなのは、あれほど怖れた頭痛が現れない事である。バカ高い朱印帳と朱印を戴き、お鉢巡りを始める。もちろん二度と登る気などないから併せて久須志神社奥宮の朱印も戴くためだ。

久須志神社奥宮-9:05 
金剛杖への刻印は浅間大社と同じなので朱印だけ戴く。頭痛はまだ訪れない。そのまま剣が峰を目指した。

剣が峰-9:35
火口内には灰色に薄汚れた万年雪、足下の赤黒い岩には、どの様にして運ばれてきたのか解らぬ草たちが短い夏の合間に芽吹く。
西に目を遣ると斜面を細長く伸びた雲が物凄い速度で這い上がってくる。その様はあたかも獲物に向かい押し寄せる白蛇のようにも見える。剣が峰の穂先にて砕け散り、悶え、絡まり合い、更に大きな龍へと姿を変える。
その地より生まれし白龍達は火口へと飲み込まれていく。そして生き延びた者達だけがその先の更なる高みへと飛び立つ事を許される。やがてそれは更に大きなうねりとなり、山全体を呑み込んでゆく。麓から見上げれば静かに笠を被っているように見えるのかも知れない。しかしその真の姿は荒々しく身悶える大龍の群れなのだ。その龍たちが直ぐ頭上で生まれていく。
そして、今、私は日本で一番高い処にいる。

浅間大社奥宮-9:50
お鉢巡りをするまではこれほど単調でつまらない山はない、"富士は観る山、登る山ではない"と思っていたのだがあっさりと覆されてしまった。この様な景色を見られる場所は日本中ここを於いて他に存在しない。その為はに余りにもつまらぬ三時間もの時間を消費しなければならないのだが、その価値は確かに存在する。またこの高嶺を恋い焦がれる日々が続く事となるであろう。

九合五勺(3550m)胸突山荘-10:05
いい気になり、ゆっくりと深呼吸をしながら歩くことを忘れてしまっていた。この事が後々の辛い思いになるということなどすっかり忘れていたのだ。

九合目(3410m)万年雪山荘-10:15
屋根に石を葺き、冬仕舞いの準備を進めている。この様な光景を見かけると、その余りにもにも短い富士の夏を痛感せずにはいられない。

八合目(3250m)池田館-10:30
下りのペースが速すぎたためか頭が痛み出す。恐らくは高度障害であろう。一度出てしまっては仕方がない。高度を下げ、回復を待つしかない。

元祖七合目(3030m)山口山荘-10:50
砂走りには行かないのでスパッツを用意していないのは疎か、ローカットのトレランシューズで登っていたのが徒になった。
度々砂を出すために脱がなければならない。その行為が一々気持ちを苛立たせる。

新七合目(2780m)御来光山荘-11:10
上り、下り共に人が多く、自分のペースで歩くことが出来ない。その事がより一層苛立たせ、頭痛の原因にすらなっているのではないか、と思わずには居られなくなってくる。

六合目(2490m)雲海荘と宝永山荘-11:40 
ここまで来ればあと僅か、温泉にでも入ってノンビリすれば少しは気分も良くなるのでは?と思い始める。そんなことでこの頭痛が治るはずはない、とは判ってはいるのだが。

新五合目(2400m)-11:50
ライディングブーツに革ジャン、革パンという出で立ちへと着替える。向こうからは小学生の集団が遣って来た。宝永山火口で見かけた黄色い点々であろうか。メットをかぶり、グローブを填める。チョークを引いてセルを廻す。空気が薄いがあっさりと安定する。ゆっくりとターンし、下り口へと向かった。
"スゲー、カッコイー"と黄色い歓声が上がる。相変わらず子供には大人気だ。かつて小学校の前にバイクを駐めたとき、"イケメン、イケメーン"と盛んに叫ばれたときのことを思い出し、ちょっとにやける。もう少し年頃の女の子に人気があれば嬉しいのだが、そんな事には出会った験しがない。おそらくはこれからも。

富士山(ふじさん)
標高3,776.24m
静岡、山梨
日本百名山72
高低差1376m
場所:富士山本宮浅間大社飛地境内 map
神社仏閣:浅間大社、久須志神社
距離:登り 5.0km、下り 5.0km
所要時間:登り3時間、下り2時間


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いやこれには入ってないんですけどね

2008年2月1日金曜日

軍ちゃん再び@軍ちゃん

予算¥1,659(味処膳¥1,659(海鮮丼、焼魚、茶碗蒸し、小鉢、酢の物、サラダ、汁、香の物、コーヒー))

冬の北陸を包み込む鉛色の空。そしてそれを写し取り、果てしなく拡がる同色の海。僅かにその境目だけが緑がかった光を放つ。車窓よりこの風景を眺めていると"裏日本"というこの貶称も仕方がないのかも知れないな、と思わせるほど暗く沈んだ気分になっていく。
これから向かうは親鸞聖人流刑の地、越後国府直江津。日本海沿岸に散見される鄙びた漁村の一つにしか過ぎない町並みを見せはするものの、何かと心惹かれる町の一つである。

"軍ちゃん"
開店にはまだ少し早い時間だが暖簾がかけられている。少し時間を潰さなければならないかな?と思っていたのだが、ふと出会った些細な幸運が嬉しい。外のメニューにて今回は"味処膳"にしようと決めてから扉を開けた。

料理を待つ間、壁に貼られたお品書きを眺める。そこに知らない魚の名前を見つけるのが楽しい。きつね煮(¥880(海のきつね))というのが気になって尋ねてみた。"たなかげんげ"という魚で、狐みたいな尻尾をしているのでそう呼ぶと云う。"深海魚ですか?"と聞くと、"水深800m程の処で甘エビを捕る網に掛かるのですよ、後で写真を持ってきますね"と返される。
そんな会話を交わしていると料理が運ばれてきた。未だ店には他のお客さんは現れていない。写真を撮って良いか聞くと、快くOKを貰う。という訳で今回は珍しく写真が付く。

この値段でこれだけ色々と食べられるのが嬉しい。新鮮な刺身、赤なまこともずくの酢の物、タラキクの入った茶碗蒸し(少し"す"が入っていたのはご愛嬌だが)、具だくさんのアラ汁。どれも皆美味い。ガラス張りの冷蔵庫に"純米吟醸 緑"を見つけ併せて見たくなったが、次回の楽しみに取っておくことにした。
最後のコーヒーまで一時間近く長居をしてしまった。おかげで八坂神社に行き損ねてしまった事だけが残念である。

海の幸味どころ 軍ちゃん
住所:新潟県上越市西本町1-14-2 海鮮マップ
電話:0120-41-3718
営業時間:11:00~14:00、17:00~22:30
定休日:無休
海の幸味どころ軍ちゃん@新潟