2009年2月28日土曜日

キッチン あるるかん@もちいどの

予算¥990(焼肉定食¥990(サラダ、ライス付))

"奈良にうまいもんなし"
と誰が言い出したのかは知らないが、正鵠を射るというか、言い得て妙というか、正にその通りである。

奈良の友人達は皆、その言葉を度度口にし、あたかもそれが枕詞であるかのように土産の酒を差し出す。
では、お前はどう思っているのだ、と聞かれれば、確かに奈良で美味いモノを食べた記憶はさほどないな、と思いながらも、過去の記憶に思いを巡らせて答えてみる。例しにパッと思いつくのを上げてみれば、学生の頃にカノジョさんに連れて行ってもらった、良く言えば寂がある、悪く言えば古びた田舎の食堂で食べた、柿の葉寿司と三輪そうめんに柿で作られた和菓子を添えた定食くらいなものである。とはいえそれも、色惚け補正と過去の思い出の美化、といったことが加味されているとして考えてみると、今となっては、さほどのものでも無かったような気もしないでもない。(葛城のタイ飯屋は好き)

そうはいっても、奈良に来て何も食べたくないというわけではなく、京都なら懐石、富山なら鮨、広島ならお好み焼き、といった様な積極的に食べたいものが無いということに過ぎないわけで、消極的にというか、消去法で選んでいくと、洋食やカレー辺りが無難な選択か、となるわけで、店を覗きながら良さげな店を探しながら、そぞろ歩いたわけだ。
地元民とおぼしき人人に人気のある店、といった観点で探し求めたわけだが、道行く人は見るからに観光客然としたラブラブなカップルに、地図片手にたむろするおばちゃんの集団ばかりだった。平日の昼の最中、もちいどの や ならまち にいるのだから当然だろ、とツッコミが入りそうだが、これからの予定を考えると、この辺りで探す他なかったのだから仕方がない。
結局入ったのは"あるるかん"という一軒の洋食屋。ここに決めたのは、この界隈にある洋食、もしくはカレー屋において、唯一客の入っていた店、という極めて消極的にして、消去法な結果でしかなかった。

"キッチン あるるかん"
扉の向こうには、間口から想像するよりも遥かに空間が拡がっていた。遥かにというのはちょっと大袈裟かもしれないが、それでも意外と広いなぁ、と思うくらいの広さはある。ひとり客やカップルを当て込んでのものだろうか、壁に向かってカウンターが据え付けられ、その後ろには、団体客用にと思わしきテーブルが幾つも並んでいた。
奥に陣取るおばちゃん方から距離を置き、入り口近いカウンターへと腰を下ろす。テーブル席から聞こえてくる会話からすると、お店の人と知り合いのようなので、地元民とおぼしき人人に人気のある店を探す、といった点に於いては、その目的を見事に果たしたのではないだろうか、と思ってみたりもしたわけだ。

ボイルされたキャベツにベイクドされた茄子、そしてポテトサラダを添えた"牛ロース使用"とワザワザ書かれた焼肉の載せられた皿が運ばれてきて、ようやく箸と共にナイフとフォークが出された理由が理解できた。それは焼肉と表すにはあまりにも分厚く、大きく、むしろステーキと表現した方が相応しいのでは?という品で、ナイフとフォークなしではさぞかし食べ難かった事であろう。
和風醤油ソースにミディアムの焼加減、ボリュームも中中にある。肉質についてとやかく言うのはそれこそ野暮というもの。ステーキを食べた、という満足感を味わえ、ヒデさんでお釣りがくるというのは素晴らしいではないか。

キッチン あるるかん
住所:奈良県奈良市餅飯殿町31-2 肉料理マップ
電話:074-224-1344
営業時間:11:00~14:30 17:00~20:30(平日) 11:00~20:30(日祝)
定休日:木曜
cp6 mf5 re6

2009年2月27日金曜日

再訪@ととや

予算¥4,050(付出(牡蠣とワカメの土佐醤油煮)、自家製さつまあげ¥680、大とろ馬刺¥800、渡舟¥740、会津すえひろ¥680、天宝一大吟¥680)

水戸へ行くつもりではなかったのだが、水戸にいた。

半年ほど前、ここを散散彷徨ったときに
"'イ座'にも行ってみてくださいね"
と言われてはいたのだが、どうも一人では入りにくそうな感じ。
というわけで、いざ、"ととや"へ。

【酒肴 ととや】
"神戸からバイクでいらっしゃったのですか?"
と声をかけられる。こちらのライダースにジーンズという姿を見ての連想も含まれているのであろう。
"いえ、さすがに今の時期はちょっとしんどいので電車です"
と応える。
一見客でも憶えていて貰えたのが嬉しい。

今日のお奨めを検討し、目光を頼もうと思ったら、品切れだという。それなら、と次に候補として考えていた品も、それを言う前に終わったと告げられる。
そこで、メニューを再び開き、自家製さつまあげを選んだ。

呑むのはもちろん"渡舟"
しかし、前回ほどの印象はない。
BYの問題?保存の問題?美味しい事には違いがないのだが、期待しすぎて肩すかしを食らった感がある。

次は"すえひろ"
"甘いですよ"と言われたが、それ程でもない。甘みはあるが、スッキリとした甘みであり、後味には純米に度度見られるちょっとしたえぐみのような風味が残る。香りは果実に似た吟醸香に刺激のあるアルコール臭が混じり上る。

ここで出来上がった"さつまあげ"を摘む。
タコ焼きくらいのサイズのコロコロとした玉が三個並び、これを塩で戴く。すり身のモッチリした感触というよりは、イモっぽいホクホクとした食感。美味しいが、いわゆる"サツマ揚げ"といった感じではない。そして思ったより量がない。
そこで、馬刺しを追加した。何故か九州のものばかりになって仕舞ったのは、久しく訪れていない地への慕情か。

最後は"天寶一 大吟"
かなりあっさりとした水のような飲み口に微かな吟醸香が拡がる。せめ故、物足りなくもあるが、冷えが取れてくると、甘みが出てきた。

午前0時を廻っても客足が途絶えず、今回は長話も無く店を出た。

酒肴 ととや
住所:茨城県水戸市城南2-7-1 常磐第2ビル 1F-104 居酒屋マップ
電話:029-227-8323
営業時間:17:30~26:00
定休日:日曜
cp5 mf6 re6
酒肴 ととや@水戸駅南
久しぶりの@ととや

姉妹店
ろじもの イ座
住所:茨城県水戸市中央1-1-28
電話:029-231-0246 
営業時間:17:30~26:00
定休日:月曜

■府中誉株式会社
杜氏:山内孝明
住所:茨城県石岡市国府5-9-32
電話:0299-23-0233
FAX:0299-23-0234
E-mail:kuramoto@huchuhomare.com
公式サイト

渡舟 濾過前五十五
1800ml ¥3,045 720ml ¥1,575
純米吟醸
原料米:渡舟
精米歩合:55%
日本酒度:+2
酸度:1.5
alc15.5%

■末廣酒造株式会社
杜氏:会津杜氏
住所:福島県会津若松市日新町12-38
電話:0242-27-0002
FAX:0242-27-0003
営業時間:9:00~17:30
E-mail:info@sake-suehiro.jp
公式サイト

会津 末廣 初しぼり純米原酒生(季節限定)
1800ml ¥2,520 720ml ¥1,260
純米吟醸原酒(米・米麹)
原料米:会津産契約栽培米
使用酵母:末廣酵母
精米歩合:58%
日本酒度:+2.5~+3.5
酸度:1.6~1.8
アミノ酸度:1.1~1.3
alc17~18%

■株式会社天宝一
杜氏:高田直樹
住所:広島県福山市神辺町大字川北660
電話:0849-62-0033
FAX:0849-62-3358
E-mail:tenpoichi@tenpo1.co.jp
公式サイト

天寶一 大吟 生せめ(季節限定)
1800ml ¥2,310
大吟醸
原料米:山田錦(兵庫産・広島産)
使用酵母:協会9号
精米歩合:40~45%
日本酒度:+6.0
酸度:1.5
alc16.0~17.0%

2009年2月24日火曜日

六甲山歩

ルート:寒天山道 - 紅葉谷道 - 百間滝(落差30m) - 似位滝(落差30m) - 紅葉谷道

日程:2009年2月中旬

単独行

前回の散歩では後悔し足りない結果となってしまったので、再び後悔しにMTBを担ぎ出した。
朝方バタバタと用意を始めたわけだが、ヘッデンと地図が見つからない。そこで仕方なく縦走マップを持っていくことにする。今回の目的は氷瀑の撮影と読図の練習だったのだが、いきなりの片手落ち。それでも意味がないかな?と思いつつもシルバだけは持って出かけた。

■10:02 渦森展望台公園
頼りない地図によると"寒天山道"の登り口は、本住吉神社奥宮から始まっているようだった。
だが、俺は今、公園の前にいた。早くも道を間違えていたのだ。

"公園を上がれ、そこに山へと至る道がある"

そう囁くんだ、俺のゴーストが。九割方信じると後悔する、俺の内なる声が。
いつもならそこに道はなく、藪こぎをして寒天山道を目指し力尽きてのリタイアとなるところだが、珍しく当たった、俺の山勘が。

■10:16 けわしい道ゆるやかな道分岐
朝からヴァームゼリーしか口にしていなかったので、さすがにバテてくる。
そこで、ザックの奥から発掘された、一年もの熟成期間をおいたチョコレートを口にする。少々白く変色したそれは、口溶けが悪く、スキーウェアの味がした。

ここで"けわしい道"と"ゆるやかな道"に分かれる。選んだのはもちろん"ゆるやかな道"。バイクを担がずに登られるのなら、それに越したことはない。
しかし、どちらの道を採っても距離が同じなのが謎だ。

■10:47 けわしい道ゆるやかな道合流
"ゆるやかな道"らしく、殆どの道程で押し歩くことが出来たのは助かった。
しかし、その道幅はとても狭く、人とすれ違う度に山肌へとバイクを避けなければならないのには閉口させられる。

合流地点。
ここで一息吐き、再びスキーウェアを口に放り込む。これらには、氷ノ山から連れ帰った雪の匂いが沁み着いているのか。オンボロの山小屋で達磨ストーブを囲み、デモパンから湯気と共に立ち上る粉っぽいくぐもった、そんな香り。それは幼少の朧気な記憶を思い起こさせる。

■11:09 サンライズドライブウェイ
最後の階段を上り詰め、舗装路に出る。トレランシューズのまま、漕ぎにくいペダルを踏んでいく。

■11:40-12:06 休憩
本日到達最高点と思われるポイントで休憩を取る。眺望も多少はあり、道行く人の邪魔にならないくらいのスペースがあった。
滞留用に持ってきたウィンドブレーカーを羽織り、カロリーメイト(チーズ味)を囓りながら、トランギアで珈琲を淹れる。そこにチョコを落とし込み、モカジャバ気分といきたかったのだが、これがまた全然溶けない。珈琲だけ飲み干し、水を加え、直火で煮込む。グラグラと沸騰させてもなお、半分ほどしか溶けないその泥水のような煮汁を飲み、底に残った欠片を指ですくい、しゃぶる。
チョコレートは古くなると白くなり、温めても溶けずに粉っぽい泡のようなものを上げ、スキーウェアの味になると知った。

■12:28 百間滝似位滝分岐
MTBを駐めていく。担がずに歩けるのが嬉しい。というか道が細すぎるので担いでは行けない。当然、乗っても行けない。

■12:33 百間滝
まず、滝口から覗き込む。30mほどの落差があるが、高度感はさほどない。端の方に氷柱が多少下がる程度でほとんど凍っていなかった。
滝本へ下り、見上げるがやはり凍っていない。

■12:46 似位滝
似位滝も似たようなものだろうとは思ったが、一応覗きにいく。

"凍ってますか?"
途中擦れ違う登山者に声を掛けた。
"ダメですね、もう暖かいから"
そう返ってきたが、見に行く。もちろん凍っていない。

■12:54 百間滝似位滝分岐
先ほど声を掛けた彼に挨拶をし、先に下る。
七曲滝も行くだけ無駄だろうと、氷瀑巡りは終了。

■13:26 六甲有馬ロープウェイ有馬温泉駅
今回は十二分に後悔できた。二度とMTBで紅葉谷道を下ろうとは思わないだろう。
紅葉谷道では、ほとんどの行程に於いてバイクを担いで下らなければならなかった。
やはり、有馬に下るなら魚屋道、これに尽きる。

2009年2月23日月曜日

フリーペーパー"cycle"

京阪神を中心とした自転車生活のフリーペーパーが刊行されます。

"cycle"の発行元である"workroom"さんは、かつて、知る人ぞ知る"花形文化通信"というサブカル系フリーペーパーを出しておりました。
こちらも濃ゆい内容に成っていってもらいたいものです。

兵庫県の設置店舗が、少ないので、募集中のようです。もちろん他府県も募集中。
関係者ではありませんが、頑張って欲しいので。

興味を持たれた方は足立さんまで

季刊誌"サイクル" 創刊準備号
特集 「ツール・ド・ラ・フランス」
記事  遠のり近のり 斑鳩の里
    レンタサイクル野郎
    マディソン突撃レポート!
    インタビュー Blind Pilot


株式会社ワークルーム
大阪市中央区備後町2-5-8 綿業会館
公式サイト

2009年2月20日金曜日

うなぎ あつみ@浜松

予算¥2,750(白丼 ¥2,750 香の物 肝吸い メロン)

穴子、あなごと来たらからには、〆はうなぎですよね。
うなぎといえば浜松、浜松といえばやっぱり餃子よりうなぎです。

"うなぎ あつみ"
店前を通りかかると、開店待ちの人たちが手持ち無沙汰にたむろしていた。俺はといえば並ぶのが嫌いなわけで、当然、他の店へと向かう。
しかし、向かった先は何故か休みで、開店時刻を過ぎたあつみへと引き返した。
開店間もない店内。テーブルは既に皆、埋まっており、相席をお願いされた。

メニューには値段の異なるうな重にうな丼が並ぶ。そこに目を通さずとも白丼を頼もうと思っていたのだが、同じ価格の"白重"を見付けてしまった。"丼"と"重"の違いは何なのだろう?と考えていると
"値段の違いは、うなぎの量の違いです"
と声を掛けられる。いつも聞かれるのだろう。しかし、こちらが知りたかったのは他のこと。だが、せかせられているような気もして、それを聞くこともなく"白丼"を頼んだ。

少々時間を取らされたのは、開店間もない時間故か、注文してから目打ちをするからか。

"お醤油と薬味でお刺身のように召し上がってください"
との説明を受ける。
"ご飯はお代わりできますので"
と付け足す。

相席の人が頼んだのは"白重"だが、その時にお代わりできるとの説明はなかった。"丼"のみお代わりが出来るのだろうか?"重"はあらかじめ盛られたご飯の量が多いのだろうか?それとも"重"でもお代わりが出来るが、言い忘れただけであろうか?
そんな疑問がグルグル巡るが、聞くことの出来ない小心者の俺。

添えられた薬味は生姜、山葵、白葱に蓼。これは山葵で食べるのが最も好みに合う。背開きで一度蒸しを入れた身は、ふっくらと柔らかく、焼きの芳ばしい香りが食欲をそそる。
これに山葵を添えていただくと、鰻の泥臭い脂が抑えられ、上品な味わいがひろがった。
次にご飯と合わせて口に運ぶ。ご飯にかけられたタレの甘辛さが舌に障る。うな丼にしなくて正解だった。この味は俺には濃過ぎる。

うなぎ あつみ
住所:静岡県浜松市千歳町70 和食マップ
電話:053-455-1460
営業時間:11:30~13:40 17:15~19:30(うなぎがなくなり次第閉店)
定休日:水曜日(毎月一回連休あり)
公式サイト
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2009年2月17日火曜日

てんぷら 天安@片原町

予算¥1,500(あなご丼¥1,500 香の物、お吸い物)

高松の名物といえば、第一に上げられるのが"うどん"(全国的認識)、第二に"鳥足"(四国的見解)、第三は"穴子"と"まんばのけんちゃん"(私的錯誤)である。

"てんぷら 天安"
店先には扉が二つ並び、それぞれに同じく"てんぷら 天安の味"と染め上げられた暖簾が下がる。
狭き門より入れ、とばかりに、左の狭い扉を開けるが、これがハズレ。こちらは二階の座敷へと続く路であり、一階のカウンターへは右の扉が正解であった。といっても、繋がっているからどちらからでも良いのだけどね。

昭和23年に開店したというこの店は、好い感じに煤けていた。年期を感じさせる什器に内装。細長くコの字型にカウンターが囲んだ先に天麩羅鍋が置かれている。カウンターに着くと、美しくねじり上げられたおしぼりが置かれ、コンロに火が灯された。

この店の名物は瀬戸内の穴子の一本揚。というわけで、あなご丼を頼んだ。
小振りの穴子が三尾にシシトウが添えられる。さすがに"べえすけ"とはいかないが、サクッと軽い揚がりに、身はフックラとホクホクと柔らかく、溶けるように舌の上に解け落ちるその味わいからは、素材の良さと、天ぷらを揚げる腕前が覗える。
量はさほど多くはないのだが、腹が満足するのではなく、気持ちが満腹する一膳、いや、一丼?
タレの甘みがもう少し抑えられていたら、さらに満足度が高かったであろう。やはり、天ぷらは単品で戴くのが一番美味しい食べ方か。気分的には丼でワシワシ食べたいのだが。

てんぷら 天安(てんやす)
住所:香川県高松市百間町2-5 和食マップ
電話:087-821-7634
営業時間:11:00~14:00 16:30~21:00
定休日:月曜(祝日の場合は営業)
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2009年2月15日日曜日

菊水鮓@明石駅前

予算¥3,780(穴子棒すし¥1,680、キリンラガー中瓶、八海山一合、付出)

明石といえば蛸に穴子と、私にとっては正に 食のパラダイス、といった町です。
蛸を食べるなら、それこそ数多く建ち並ぶ玉子焼屋でしょうし、穴子といえば、下村さんに山城さんと名店もあるのですが、なんといっても、菊水鮓の棒ずしを外すわけにはいきません。

"菊水鮓"
棒すしを待つ間、ラガーをチビチビと呑む。
"何かお出ししましょうか?"
と聞かれるが、さほど腹が減っているわけではないので断る。
すると、付き出しとして鱧皮と青紫蘇、沢庵を細かく刻んだものが出てきた。
鱧皮の芳ばしさと、紫蘇の爽やかな香りに、沢庵の塩気が、酒を勧める。
八海山へと遷り、スッキリとした味わいで舌を洗う。

カウンターの客が、握りを追加する。
少し握りすぎるような感じを受けるが、良さそうなネタに、丁寧な仕事。
その視線を感じたのか、
"何か握りましょうか?"
と再び尋ねられるが、首を振った。

巻き込まれた穴子についてはもちろんのこと、椎茸、青紫蘇にもみのりを混ぜ込んだシャリも、その香り、味、歯触り共に素晴らしい。
明石が誇る名店。次は握りを頼みたい。

ふと思ったのですが、神戸や明石では巨大穴子のことを"でん助"と呼びます。それが高松では"べえすけ"となりますよね。どのような由来なのでしょうか?
                   ハ,,ハ
ググれカス、といったツッコミは( ゚ω゚ )お断りします。
                ((⊂ノ   ヽつ ))
                   (_⌒ヽ
                ε≡Ξ ノノ `J

菊水鮓(きくすいすし)
住所:兵庫県明石市桜町11-26 寿司マップ
電話:078-911-3513
営業時間:11:00~21:00(LO20:30)
定休日:木曜
公式サイト
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2009年2月14日土曜日

郷愁

神門神社 - 栂尾神社 - 大河内越 - 道の駅不知火 - 郷愁

"旅と恋は似ている"とある人が云った。未知のものへの憧れと情熱が同じ性質だという。

確かにそう云われてみれば、胸の奥底を熱く湿らす告白前の昂ぶりは、旅立ち前夜のもどかしくもある喉の閊えを彷彿させる。
そして、そこから今までとは異なる日日の思いを積み重ね、肌で感じ、その深い部分に触れていく、そんな感じまで同じだ。
しかし、そういった暮らしも、非日常から日常へとやがては移ろう。テントを張ることですら億劫になったら恋は終わり。後は忘れかけてきた独り寝のベッドを目指し、帰路に着くだけだ。

そりゃあ、佐賀と福岡の境にてキャンプ地を求め、六時間以上も彷徨えば、誰だって帰りたくもなる。
幾つのキャンプ場を廻ったのか既に覚えてもいない。ファミリーキャンプ場に迷い込み、場違いな雰囲気に逃げ出したりもした。看板を見付けるも、幾ら探し回ってもたどり着けないキャンプ場もあった。狭い村道の待避所ですら、トラックの仮眠場と化していた。
国道沿いに店を広げる産直物販店の駐車場にテントを張ろうかとも思ったりもしたが、それは五月蠅かろうと、迷った末に思い止まった。
ツーリングマップルに背振山に展望台が在るのを見付け、そこに在るであろう駐車場に宿泊地を求めるも、夜間二輪通行禁止の看板に阻まれた。
いよいよ残るは最後の手段。長崎自動車道に乗り込み、山浦PAにバイクを駐める。そして、夜通し走り抜けるトラックの騒音を枕に浅い浅い眠りに就いた。

2009年2月11日水曜日

チンタ本店@畑原市場

予算¥2,200(大黒正宗(一合)¥580x2、ねぎま(二串)¥300、塩焼きトマト(二串)¥300、つくねバーガー¥500)

昨年末に酔宵食堂としての営業を終了。本年よりチンタ本店として蘇りました。

"チンタ本店"
年末の改装によりちょっと雰囲気が変わりました。
カウンターを切り下げ、"レードル"さんより譲り受けた椅子を配置します。壁には鏡を並び掛け、コンセプトはジャパニーズ?和?だか、そんなことを言っていました。
以前より居心地が良くなったと好評のなそうです。確かに客と店員との距離がグッと縮まった気がします。

合わせてメニューも一部変更になりました。
今回は最近オキニの"ねぎま"と、新メニューである"塩焼きトマト"と"つくねバーガー"を頼みます。
塩焼きトマトとは、プチトマトを串に刺して焼き、オリーブオイルにパルメジャーノと塩を振り掛けて仕上げたイタリアンな一品。トマトの酸味と甘みにエキストラバージンの薫りが加わり、美味しいです。
イングリッシュ・マフィンにハンバーグ状のつくねを挟み込んだ"つくねバーガー"は、テリヤキソースの甘さも程良く、ボリュームもあって、小腹が空いたときにピッタリ。それに添えられた自家製ピクルスもまた美味しいです。

何より嬉しいのが大黒正宗が復活したこと。これが一合で供されるのがまた嬉しい。
大黒を呑むためにだけでも通いたいです。

チンタ本店
住所:神戸市灘区水道筋2-2 畑原市場内 焼鳥マップ
電話:078-882-2050
営業時間:18:00~25:00
定休日:月曜
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公式blog
チンタ 醉宵食堂@畑原市場
チンタ醉宵クラブバンドLive@チンタ

2009年2月8日日曜日

白十字食堂@白河

予算¥600(ラーメン¥600)

白石の中華亭でラーメンでも食べていこう、と思っていたのだが、丁度お昼時ということもあって、店の外にも十人ほどの待ちが出来ていた。
私は"並んでまで食べるべきモノなどこの世には存在しない"が信条なだけに他の店を目指す。とはいっても、気持ちは既にラーメン。そこで、白河へと向かう。

日本全国に、ご当地ラーメンと呼ばれる類のモノは数多く存在するが、その中から最も好きなモノを一つ挙げろ、と言われれば、おそらく"白河ラーメン"と言うであろう。
幅広平打ち麺に鶏油の香る甘めの豚骨鶏ガラ醤油スープ。それが白河ラーメンの特徴と私は思っている。違うのかな?とにかく、最近は歳のせいか、和歌山ラーメンや播州ラーメンに尾道ラーメンなど甘めの味を好むようになった。(徳島ラーメンに於いては辛すぎで残念な結果であったが)

本当だったら、とら食堂かすずき食堂へ行きたかったのだが、ちと遠い。駅に置かれた"白河麺ロードマップ"を頼りに近場の"白十字食堂"にあたりを付けた。

"白十字食堂"
完全に飯時を外しているので閑散とした店内。席に座るは まかない を食べる店員さんだけ。メニューに並ぶは、多彩なラーメンの他、各種丼や豊富な定食類。
もしかして、地雷?というより、白河ラーメンではなく、普通に中華そばが出てきても全く不思議ではない雰囲気。
ご当地ラーメンを食べようと思って入ったのに、普通のラーメンが出てきてしまった苦い思い出の数数が走馬燈のように駆け巡る。

"まっすぐ入った店は換えねぇ それが俺の忍道だ"とラーメンに浸かっていそうな忍者的な言葉が思い浮かんだ。おかしいね、忍者でもないのにね。そこで席を立って、扉を開けて出て行く勇気がないだけですね。ヘタレなだけです。

出されたものを見て、まずは一安心。濃い醤油スープの色に、平麺が沈み、鶏の香りが立ち上ってくる。具は、海苔、naruto、シナチク、ゆで卵にチャーシューが三枚、そして刻み白葱。
ひとくちスープを啜るとかなり強烈な鶏だしを感じる。むしろ、臭味といってもよいほどの濃さ。おそらくは表面に浮かぶ鶏油の香り。そして後から拡がる甘い甘い醤油の風味。ふたくちめ以降は、その臭味は気にならなくなるが、甘ったるい味はいつまでも付いて回る。鶏だしと甘さはもう少し控えた方が好みに合う。
しかし、多加水幅広平打ち麺のモチモチ感はかなり好き。というか、多加水平打ち麺で嫌いだった験しがない。単純に嗜好の問題なのだろうな。

多少の不満はあったものの、やはり白河ラーメンすき、を確認した一杯。他の店も巡ってみねば。

白十字食堂(はくじゅうじしょくどう)
住所:福島県白河市愛宕町45 ラーメンマップ
電話:0248-23-3625
営業時間:11:00~20:00
定休日:水曜
cp6 mf7 re6
白河麺ロードマップ

2009年2月6日金曜日

神戸猫カフェ巡り その二

神戸猫カフェ巡り その一

nyannyを後にし、食事へと向かいます。

候補として"愛園"、"丸玉食堂"そして"Liang You"を考えていたわけですが、
"良友酒家は行ったことがあるけど、その支店のLiang Youは行ったことがないんだよね"と言うと、
"それなら、そこにしましょう"と"Liang You"に決まりました。

二軒目 広東料理 CHINA MODERN Liang You

単品を幾つか頼んでシェアするか、各各ランチを頼むか迷いましたが、お得感のあるランチを頼みました。
飲茶コース(1600円)にCHINA MODERNコース(1600円)
私はCHINA MODERNコースです。

サラダ
冷菜三種
炸肉丸の甘酢餡かけ
自家製点心2種
烏賊と野菜の炒め物
中華スープ
ライス(おかわり自由)
自家製タピオカ

多少の作り置き感があるのはランチだからしかたない事、味は良いです。
中華料理屋らしからぬ、落ち着いたモダンな空間で、お茶を飲みながらの歓談。ゆっくりと時間が過ぎていきます。

JR元町駅より電車に乗り、兵庫へ。駅から徒歩5分くらいの場所に目的の猫カフェがあります。

三軒目 neko cafe 猫ぱんち

猫カフェというと、雑居ビルの一室に店を構えているといったイメージがありますが、ここは単独の店舗です。小さめのパチンコ屋を改装した感じの造りでした。
一軒目では、猫の部屋とお茶の部屋が別だったり、抱っこ禁止のコがいたりと割と厳しめだったのに比べ、こちらはあまりうるさくありません。
暗めの照明に、ゆったりとしたソファー。猫たちも好き勝手に触らせてくれます。店員さんも大阪のコというせいか、フレンドリーに話しに乗ってきます。

漫画を漁る、でんねんさん 店員さんと猫談義で盛り上がる、ぽんばしさん 猫漫画しかないやないか、と憤る、でんねんさん 猫じゃらしで猫と遊ぶ、らむねちゃん ソファーで昼寝をする、でんねんさん 写真を撮る、私 とここでも、あっという間に時が過ぎていきました。

ここからはタクシーで"カワサキワールド"へと移動します。

四軒目 カワサキワールド

思ったよりも展示台数は少なかったですね。
それにしてもGPマシンは美しいですね。今のはかっこいいけど、あの当時のものは美しいです。

休憩所で話しをしていると、閉館時間となりました。

私はここでお別れし、遠足の舞台は西宮、笹舟さんへと移ります。私も京橋辺りまでは付いていったのですが、その後はぶっちぎられてしまいました。

たまには、こんな風にノンビリするのも良いものです。

広東料理 CHINA MODERN Liang You
住所:神戸市中央区三宮町3-9-20 神戸南泰ビルディングB1
電話:078-333-6684
営業時間:11:30~15:00(LO) 17:00~22:00(LO)
定休日:第1、3火曜
公式サイト

neko cafe 猫ぱんち
住所:神戸市兵庫区塚本通5-1-27
電話:078-983-8528
営業時間:12:00~21:00(最終受付20:00)(平日)
10:00~19:00(最終受付18:00)(日祝)
定休日:水曜
公式サイト

カワサキワールド
住所:神戸市中央区波止場町2-2
電話:078-327-5401
開館時間:10:00~17:00(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜(月曜日が祝日の場合翌日休館) 年末年始(12月29日~1月3日)
公式サイト
神戸猫カフェ巡り その一

2009年2月5日木曜日

神戸猫カフェ巡り その一

<最近ダレダレでスマソ mixiより甜菜>

水曜ツーリング倶楽部の遠足企画で猫カフェ巡りに行ってきました。

先ずは日本橋☆2さん(以下、ぽんばしさん)の到着。十九台ほどバイクを所持されているそうですが、本日はV-ツイン マグナにて登場。

先に到着した二人で話をしていると、らむねだまちゃん(以下、らむねちゃん)とバイク乗りでんねんさん<(以下、でんねんさん)が颯爽と現れ、そのまま敏速に通過し、華麗に引き返してきました。
道の反対側に駐車場が在ると思っていたそうです。

ちなみに、でんねんさんはスカブー400、らむねちゃんはエストレヤ、私はチャリです。
結局、ドタ参ナシのこの四名で歩いて行きます。

一軒目 cat cafe nyanny

注意を受け、手を消毒して、入店します。店内には誰も居らず、貸し切りかな?と喜んだのも束の間、すぐにカップル?兄妹?が現れました。

各各が、猫と遊んでみたり、抱っこしてみたり、写真を撮ってみたりする中、でんねんさんが、猫のおやつ(¥100、1グループ2つまで)を買い求めます。
それがもう、えらいモテっぷり。でんねんさん、男っぷり度200%upです。猫たちがレジから列を成して付いていきます。ソファーに着くとハーレム状態です。お前らどれだけ現金なんだよと、おやつ如きで釣られすぎっ。

皆、一通りモテ期を過ごし、指を喰われたり、ドラゴンボールを読んだり、後ろ足で立ち上がるマンチカンの可愛さにメロメロになったりで、あっという間の一時間が過ぎました。

飯に行きます。

その二に続く

cat cafe Nyanny
住所:神戸市中央区元町通2-6-11徳永ビル3F 喫茶マップ
電話:078-391-5420
営業時間:11:00~22:00(平日)、10:00~22:00(土日祝)、ねこbarタイム19:00~
定休日:不定休
公式サイト
神戸猫カフェ巡り その二

2009年2月3日火曜日

Rider's Cafe CoR@エキスポ

予算¥400(ブレンド¥400)

バイクノリデンネンさんと笹舟さんにて
"それでは、また"
とお別れをし、コアさんで
"お久しぶりです"
と再会したら面白いかな、と頑張ってMTBで追いかけたわけですが、伊丹で力尽き、勝尾寺など上りに行ってしまいました。

その後、もう居るはずはない、と分かってはいましたが、せっかくなのでRider's Cafe CoRを訪れました。

"Rider's Cafe CoR"
ま、当然の如く、皆さんは奈良へと旅だった後だったワケでして、ひとり寂しく、バイク雑誌などを繰りながら時を過ごします。

それでも、火ツーのフライヤーを見付けたり、ステッカーを買ってみたり、キューさんやマッツンさんの話をしたりなど、それなりに楽しかったワケですけどね。
なかでも、OutRiderで"禅とオートバイ修理技術"が復刻されたことを知り、帰りに買って帰った事が最大の収穫でしょうか?なんだか、冗長で面白くありませんでしたが(lol
コレを読む暇があるなら"たびを"を早よ読み終われよ、って話しですよね、どうも、スミマセン。

Rider's Cafe CoR(ライダーズカフェコア)
住所:大阪府茨木市南春日丘2-9-23パークサイドビル1F 喫茶マップ
電話:072-622-0860
営業時間:11:00~20:00(平日) 10:00~21:00(土日祝)
定休日:月曜 第2火曜日
公式サイト


2009年2月1日日曜日

川を渡る旅

ぽたりんぐ、ポタリングと言っても、ヒルクライムみたいなことばかりしているので、たまにはポタリングらしいことを計画してみました。

大阪は水の都と言われるだけあって、川に運河に堀にと、やたらと水路が走り、そこを船が往航しております。
そこに掛けられる橋は、それを避けるために、グルグル回って高いトコまで上ってみたり、橋自身がグルグル廻ってみたり、橋自体掛けるのを諦め、渡し船にしてみたり、トンネルを掘って地下道を造ってみたりしています。
今回は、それらの中でも自転車や徒歩でしか行けないところを巡ってみます。

■第一の橋
赤川仮橋(あかがわかりはし)
都島区大東町3丁目~東淀川区東淡路1丁目 地図

JR城東貨物線淀川橋梁の空きスペースを利用して造られた、歩行者自転車専用仮橋。ここは、おおさか東線(2012年開業予定)が通るということで、いずれ消え去ってしまいます。その前に一度渡っておこうと思い、訪れてみました。
今回のポタリング、最初にして最大の山場です。

この橋に自転車を駐め、貨物の通過を写真に収めようという魂胆だったわけですが、この橋へと向かう途中、その目の前を貨物が通過していってしまいました。あと五分早く着いていれば、五分で撮影は完了、となっていたわけですが、ついていません。一時間に一本ぐらい走っていてくれれば良いのだけれど、と思ったのですが、そう甘くはありませんでした。
結局、一時間半も待った挙げ句、やって来たのは回送車。しかもタイミングが合いませんでした、失敗です。

形式 複線下路ワーレントラス
橋長 610.739m
径間 31.619m
橋脚中心間隔 34.058m
径間数 18連
完成 1929年(昭和4年)3月15日

■第二の船
落合上渡船場(おちあいかみとせんじょう)
西成区北津守4丁目~大正区千島1丁目 地図

大阪市内には、八ヶ所の渡船場がありますが、その中からこの落合上渡船場を選んだのは、次に向かう安治川隧道へのアプローチが一番良さそうだった、それだけの理由です。
街中を離れ、ちょっと寂しくなった辺りに在ります。同舟されたのも他に二人だけ。一、二分ほどの短い船旅でした。

岸壁間 100m
所在地:大阪市大正区千島1-29-41
電話:06-6551-6086
利用時間:
平日・土 6:15~21:25
日・祝日 6:30~21:00
休日:
元日は休航、荒天時は運航中止
無料
大阪市建設局

■第三の穴
安治川隧道(あじがわずいどう)
西区九条3丁目~此花区西九条1丁目 地図

九条へ来たついでに松島新地も写真に収めてこようかと思ったのですが、面倒臭くて止めました。

こちらは打って変わって、利用する人が非常に多いです。ここは橋を架けるべきではないだろうか、と思いましたね。

そういえば学生の頃、"エレベーターが終わるから帰る"といつも先に帰る女の子がいました。今にして思えば、ここのことですね、元気にしているのでしょうか?

地下 14m
全長 80.6m
有効幅員 11.4m(2車線+歩道)
幅員 2.4m(歩道)
総工費 260万円(約70億円)
昭和10年着工 昭和19年竣工

構造
縦抗部 潜函工法 RC造
中央部 内径幅12.4m 高さ4.5m RC沈埋函

エレベーター運転時間
6:00~24:00
階段
24時間利用可能
無料

ねっ、ポタリングっぽかったでしょ。