2007年5月29日火曜日

彦六鮓@阪急六甲

予算¥5,400(鮃、鰺、間八、穴子、(各一貫)、バッテラ、冷酒x2、瓶ビール)

嫌な事があるわけではない。仕事が辛いわけでもない。しかし、心の奥底に澱のように降り積もるモノが在る。
それを振り払うために必要な場所がある。ここはそんな店である。

"彦六鮓"
大正時代に建てられた長屋の一角にその店は存在する。建替の進む阪急六甲界隈の中、赤煉瓦造の阪急変電所やこの並びだけは時が止まったかの様に切り取られている。

店には先客が一人、見知らぬ顔である。少し離れて腰を下ろし、麒麟と、鮓を何貫か頼む。この店の薪で焚かれた硬めのシャリが好みだ。前回は微かにコゲの臭いがしたが、今回は非常に良い感じだ。
鮃は旬を外しているので、やはり味が落ちてきている。穴子好きとしては穴子は外せない。ビールも空き、冷酒に遷る。バッテラも追加で頼む。あぁ、染み染みと旨い。
いつも美しく飾られた季節毎の花々、滝鯉大吟醸、そしておかみが優しく心を癒してゆく。
冷酒も二本目を空ける頃には、すっかり酔いが回っていた。常連さんと話し込む内に閉店時間も大きく過ぎてしまっている。いつも酒を控えめにしなければならないと思いつつ、また誘惑に負けてしまう。

最近呑みすぎて、廻りに迷惑をかけてばかりだ、反省。

彦六鮓
住所:神戸市灘区宮山町2丁目1-7 寿司マップ
電話:078-851-7555
定休日:金曜
白身のネタ@彦六鮓

2007年5月26日土曜日

大河内越

栂尾神社を後にし、R388を西へと急ぐ。日が暮れる前に峠を越えないとヤバそうだった。路肩が崩れ落ち、ガードレールも反射板もない道を暗闇の中走らなければならないなんて、考えただけでもゾッとする。"大河内越全面通行止 迂回路無"この看板を何度見送ったことか。バイクなら通れないことは無いだろう、安易な考えで進み続ける。

何もない深い谷間から徐々に高度を増してゆく。峠に近づいてきた証拠だ。夕日が辺りを赤く染めていく。最高地点には一枚の看板が置かれ、トラロープで完全に閉鎖されていた。ロープを解き、バリケードの横を擦り抜ける。ここから先は下りが続いてゆく。バイクを降り、先の道を確かめに行く。迂闊に進んでUターンが出来なくなるなど最悪だ。
小走りに坂を下って行くと通行止地点はすぐだった。道が全て崩落し、ブルーシートで養生してある。その幅およそ20m程か。これでは無理だ。何より絶望感を増したのはそこに駐められた一台のトライアル車。後でトランポで回収するつもりか、カバーが掛けられ放置されている。トライアルで越せないことは無いであろうからガス欠か?とにかくオンロードでは絶望的だ。
急いで引き返さなければならない。ガスの残量を計算する。おそらくは一つ目と思った交差点を北に行くのが、教えて貰った道なのであろう。30km近く戻らなければならない。そこからさらに椎葉村役場辺りまでは直線でも10km以上ある。その辺りまで大丈夫だが、GSがある保証など何処にもない。エンジンをかけずにニュートラルに入れたまま、坂を下る。ガス欠と日没の恐怖に追いかけられながら今来た道をひたすら戻った。

一つ目の交差点に到着した。そこに掲げられた看板には、大河内越通行止の為、特別に解放しているようなことが書いてある。神門神社で聞いた話では、この道ですら最近まで通行止めであったという。暫く進むとダート区間に差し掛かった。明るい内に辿り着けて良かった。ヘッドライトだけでこの道は辛すぎる。新しく開通したというトンネルを抜ける頃には、夜の帳包まれてしまった。
"北に抜ければ何とかなる"その思いは、直ぐに打ちのめされた。湖の横を走る国道は唯、街灯が煌々と灯るだけであった。此処で選ばなければならなくなった。村役場方面へ在るかもしれないGSを求め走るか、R265を辿り一番近い町を目指すか。1kmも無駄には走りたくなかった。一番近い町でも30kmは離れている。村役場まで行き給油出来なければ、その町にすら辿り着くことは出来ないかもしれない。それだけは避けなければならない。
町へと向かい初めて直ぐに警告灯が灯る。この選択が正しかった事を祈り、ひたすらエコライド。回転数を一定に保ち、ハイギアで走る。トリップメーターは初めて200km以上を指し示すこととなった。

漸く町へと差し掛かる。時刻は午後六時半、交差点にあるGSの灯りは既に消えていた。町全体が眠りについている。街灯がわずかに明かりを灯すだけだ。再びツーリングマップルを取り出し、最寄りのGSを探す。あと保って10kmであろう。その時一台の車が停まる。
"どうしました?"車から一人の男性が降りてくる。給油したいので、近くにGSが無いかと尋ねる。残念ながら近くには無いらしい。男性は向かいの家の人に声をかける。既に閉まっているGSで給油出来ないか聞いてくれている。素直に好意に甘える。手持ち無沙汰な私は娘さんと会話を続ける。椎葉村は九州で最も田舎で、六時を過ぎれば殆どの店が閉まってしまうという。
GSは店員が鍵を持って帰るのでやはり給油出来ないそうだ。知り合いのGSがまだやっているかもしれないので電話をかけてみるとのこと。何から何までしていただいて、恐縮至極である。七時半まで営業しているそうだ。時刻は七時二十分。10km程離れているそうだが何とか間に合いそうだ。お礼も早々に、お別れしてしまった。せめて住所とお名前を聞いておけば、後で礼状の一つも書けたモノであるのだが。

次こそ親切に触れたときは、恩返しをせねばなるまい。そんな想いがいつも積み重なっていく。

(道の駅不知火に続く)

2007年5月21日月曜日

箕面の滝

昆陽寺2
昆陽寺3
荒牧バラ園1
荒牧バラ園2
荒牧バラ園3
荒牧バラ園4

日帰り89km
岡本珈琲館 - めん太鼓 - 崑崙山昆陽寺 - 昆陽池 - 荒牧バラ公園 - 寶生山帝釈寺 - 箕面山瀧安寺 - 箕面の滝 - 東照閣

岡本珈琲館にて、昨夜のアルコールを熱い珈琲で抜く。
山幹が芦屋まで開通したというのを小耳に挟んだので辿ってみる事にした。真新しい舗装が心地よく、滑らかに足が運べる。直ぐに芦屋川の手前で通行止に突き当たった。以前から完成はしていたが閉鎖されていた区間が、開通しただけであった。住宅地の中を迂回し、再び山幹に戻り夙川方面へと辿る。こちらはまだまだで、舗装すらされていない。早く全線開通してもらいたいものだ。
朝食を摂っていないので早めに昼にしたい。とりあえずは東照閣の前を通ってみる。時刻は丁度開店時間ではあるが、まだ暖簾が出ていない。仕方がないうどんでも食べに行こう、と思いめん太鼓へ。以前から何度も足を運んだが縁がなく、食べられずにいた店の一つだ。なかなか美味いうどんを食わすと地元で評判でもある。
ミニ天丼定食(¥800)を頼む。結論から言えばうどんは美味い。エッジも立っており、コシも滑らかさも良い感じだ。しかし、天丼が良くない。ご飯が軟らかすぎるし、油切れも悪い。ここではうどんだけ頼むのが良さそうだ。
腹も膨れたところで"崑崙山昆陽寺"へと向かう。行基菩薩が有馬温泉に行く途中に発願して建立したお寺さんである。直ぐ横をR171が走ってはいるが、朱塗りの山門を潜ると静寂な空間が待っている。境内には一番から八十八番まで石仏が祀られ、四国八十八ヶ所霊場巡りを楽しむことが出来る(昆陽寺2の写真を見ていただきたい。真ん中の木の枝に…)。ポツポツと雨が降り出す。今日は晴れの予報であるにも係わらず狐の嫁入りだ。門前にて暫し雨宿りをし、今日のメインの内の一つ荒牧バラ公園の平和モニュメントを目指す。
荒牧バラ公園を訪れるひとはもちろん、薔薇を見に来るわけであって、平和モニュメントの地下ホールまで足を運ぶ人は殆どいないようである。薔薇の季節というのがいつなのかは解らないが、少なくとも今の時期では無いようで、チラホラとしか咲いていない。私にとっては逆に人が少ないので良い感じである。園内にはいると、真っ直ぐ地下ホールへと足を運ぶ。その静寂とヒンヤリとした空気は良いのであるが、オブジェ、モニュメント、空間の取り方にしてももう一つであった。期待していただけに残念である。
アトラスを見ながらのルート設定。五月山ドライブウェイにも興味があるが、自転車で入れるのか判らないので、今回はパスする(行けるようである)。五月山の麓を抜け、折り返し地点"寶生山帝釈寺"へと向かう。この辺りから漸くアップダウンが始まりだした。古い街道の佇まいをわずかに留めるこの道に出会い、気持ちの高ぶりを感じながら先に進む。寶生山帝釈寺はうっかりすると通り過ぎてしまう程、目立たずに在った。参拝をすませ、庫裏へと朱印戴きに行く。汗だくであった為だろうか、"冷たいモン持ってきますので待っていてください"とのコト。有難いことによく冷えた缶コーヒーと茶菓子を戴いてしまった。甘いモノで元気が出た事でもあり、箕面の滝を目指す。
平日で夕方のこともあり、人もまばらである。多少急なところもあるが、木陰の気持ち良い道だ。滝からは九十九折りの道を上り、車道へと出る。ここから箕面駅まで下りの記憶で在ったが、暫くは緩い上りが続く。猿たちの間を抜け、漸く下りへと差し掛かる。上がってくるロード達と挨拶を交わしながら下る。前を行く車が道を譲ってくれる。左手を軽く挙げパスする。ワインディングの楽しさは単車と一緒だ。次々と現れるカーブが嬉しい。
帰りはまた東照閣の前を通ってみよう。

2007年5月17日木曜日

恐山菩提寺

恐山1
恐山2
古滝の湯2
極楽浜

R104からR338へと進み、下北半島へと入る。小川原湖を過ぎた辺りから徐々に霧に包まれ出した。うっすらと浮かび上がる地平線の彼方へと伸びて行く道。交通量も殆ど無い。多少視界は悪いものの、道路サイドは何もなく見通しがきく。ココをとばすな、と云う方が無理な話である。北海道にも似た風景の中、人に言えない速度までペースを上げていく。
北へ進むにつれ、徐々に気温が下がり始める。エンジンも軽く廻る。もう熱ダレとは無縁であろう。道路脇の気温計は26℃を示していた。この湿った空気が心地よい。先ほどまでの灼熱の街を抜け出し、体力も少しは回復してきた。
恐山まであと80kmほどであろうか。スロットルを戻し、ツーリングマップルでルート確認をする。思ったより早く着くかもしれない。この時はそう考えていた。

"寒い、まるで真冬のようだ" 辺りを取り巻く乳白色の霧はメッシュジャッケットをぐっしょりと濡らし、知らず知らずの内に体力を奪っていった。合羽を着るべきか?コンビニの前で着替えるライダー達を見ながら、そんな考えが頭をよぎる。しかし、一度タイミングを逃してしまうと停まる切っ掛けが掴めなくなっていた。
歯の根が合わない。岩木山にも寄りたかったのだが、このままでは難しそうだ。あまりにも寒くて、40km/h以上出すことが出来ないのだ。むつ市に入り、漸くコンビニに立ち寄る。恐山はもう目と鼻の先だ。

"恐山 菩提寺"
硫黄の臭いが漂う中、恐山菩提寺は姿を現した。出迎えるは有名なあの6体のお地蔵さんである。入山料を納め総門を潜ると、僧堂や温泉、宿坊に挟まれた参道が地蔵殿へと続く。宿坊の裏手には、正に地獄と云うべき荒涼とした空間が広がっている。激しい刺激臭の中、風車の廻る音、カラスの鳴き声だけが響く。
その風景と対比されるのが宇曽利湖の極楽浜である。白砂の広がるその美しき浜辺はまさしく極楽へと続くのであろう。このお山には地獄と極楽が存在するのである。

菩提寺には自由に入る事が出来る温泉が四つあるという。古滝の湯(男湯)、冷抜の湯(女湯)、薬師の湯、花染め湯である。その一つ古滝の湯に入る。芯まで凍えた体には正にコレこそが極楽である。強烈な硫黄の臭い、シルバーのリングがあっという間に真っ黒に染まる。かなり高温の湯は長いこと浸かっていることが出来ない。出たり入ったりを繰り返し、漸く熱さになれてから肩まで浸かる。
二つの浴槽合わせても四人で一杯になるであろう狭い空間に、うっすらと光が差し込む。その強烈な臭いまでが癒しである。好きな温泉を一つ挙げろ、と云われたら間違いなく此処を挙げるであろう。

"恐山 菩提寺" 青森県むつ市田名部字宇曽利山3-2
宗派:曹洞宗  本尊:延命地蔵菩薩
参考URL

2007年5月15日火曜日

創作料理 たかお@JR神戸

予算¥11,400(3人)(生ビールx4、芋焼酎x2、麦焼酎ボトル、お通し、鱧天ぷら、お造り盛り合わせ(トロ、カンパチ、貝柱、マグロ)、ラタトゥイユ、スルメの天ぷら)

そろそろノリさんトコに顔出さなアカンなぁ、と思っている矢先にバイク仲間のケンチンから電話が入る。"神戸に行くから呑みに行こう"と。
丁度良いので"たかお"に行くことにする。元カノのトモも加えて3人で行くこととなった。このメンツで呑むのは4ヶ月ぶりであろうか。
仕事を早めに切り上げ電車で神戸駅へと向かう。神戸駅から徒歩3分というアクセスの良さが嬉しい。待ち合わせの時間より少し遅れて暖簾を潜る。

"創作料理 たかお"
二人とも今来たところだと言う。生ビールを頼み、反射的に口を付けてしまう。ブーイングを浴びつつ、飲み物がそろったトコで乾杯。"焼酎ボトルでおろしといたから残りは好きに呑んで"と言うが残るわけがない。
お通しとして鶏サラダ仕立てが出てくる。炙った鶏をレタスの上にのせ、胡麻風味のドレッシングをかけたモノだ。こういった感じの料理がノリさんっぽい。ラタトゥイユと海鮮系でお任せ二品頼む。ケンチンは奈良の人間なので、神戸に来ると魚、海、魚、とうるさい。"鱧があるから天ぷらにしようか?"と言われ、ソレをお願いする。初鱧である。まだ旬には早いので小振りであるが、美味い。造りにトロを加えてもらう。貝柱の甘みがいい。歳を重ねるにつれ、貝好きになってきた。ラタトゥイユは所謂ラタトゥイユではなく、ガーリックとパルメジャーノ風味の野菜炒めといった感じのモノであったと思う。"思う"というのは強かに酔っていたため、ハッキリとは憶えていないからである。ボトルも既に開き、二人が頼んだ芋焼酎のロックを貰いながらスルメの天ぷらをつまむ。芋焼酎はあまり好みでは無いのだが、此処まで来ると関係ない。
また終電ギリギリまで居座ってしまった。

創作料理 たかお
住所:神戸市中央区相生町4-2 居酒屋マップ
電話:秘密?
定休日:日曜
MISOZI会@創作料理 たかお

2007年5月13日日曜日

かねまつ食堂@小浜

予算¥700(特丼¥700、小鯵酢漬け(サービス)、ブリカマ焼き半身(サービス))

一ヶ月ぶりの水ツーレインボーラインを堪能した後向かうは、今更語ることは無いほどバイク乗りに有名な"かねまつ食堂"。

"かねまつ食堂"
11人?程の大所帯であるが、流石に平日の午後、すんなり座る事が出来る。刺身丼、鰻丼大盛り、刺身丼大盛り、各々注文を告げていく。私は刺身丼にウニ、イクラが追加された特丼を頼む。
先ずは小鯵酢漬けが出てくる。ノンアルコールビールを頼んだ人がいるので、先付けが出てきたのであろうか?とりあえずつまんで待っていると注文の品が出てきた。大盛りは見てみると結構な量だ。100円増しでコレはお得かもしれない。
無料のアラ汁も忘れずにおかわりしておかねばなるまい。大盛りを頼んだ人たちはかなり苦しそうである。そこに追い打ちを掛けるかのようにブリカマ焼きが出される。サービスとのことだ。一人の時にはこの様なサービスは一度もなかった。団体にこの様なサービスがあるのは宣伝してもらうため、と考えるのは"げすの勘ぐり"であろうか。
焼きたてのブリカマは脂ものっていて大変美味しかった。700円でこれだけ満足できる店はそう無いであろう。作戦に填っているようで悔しいがまた行きます。

食事処 かねまつ
住所:福井県小浜市大手町8-1 海鮮マップ
電話:0770-53-2559
営業時間:11:30~14:00、17:00~21:00、土日祝11:30~21:00
定休日:無休
参考URL

2007年5月11日金曜日

岡本珈琲館@天井川

予算¥400(キリマンジャロ¥400)

前夜の痛飲が響き、二日酔いと云うわけではないが体が怠い。この様な時はやはり珈琲に限る。
と云う訳で、旨い珈琲を飲みに行くとする。

"岡本珈琲館"
もうこの店には何百回訪れたことであろうか。学生の頃は二日と開けずに通った時期もある。
今となっては月に一度も通えば良い方ではあるが、何かしら訪れている。会社のコへのバレンタインデーのお返しも、此処のチーズケーキであった。
人当たりの良いママさんと、クチの悪いおっちゃん、静かに流れるクラシックと珈琲の香り。一歩足を踏み入れると学生時代へと時が戻る。もう、何年も会っていない友人や元カノと偶然出会うこともある。
カウンターのいつもの席に座り、いつもの珈琲を頼む。丁寧に煎れられた珈琲を口元へと運ぶ。新聞に目を通し、おっちゃんと会話をするうちに段段と目が冴えてくる。さてと箕面まで走りに行くとするか。
次に来たときは久しぶりに"特製 ここあのもと"を買って帰ろう。コレをたっぷりと塗ったトーストがまた美味い。豆もそろそろ買わねばならない。

いつまでもお元気で続けていただきたい。数少ない私の居場所の一つであるのだから。

珈琲館
住所:神戸市東灘区岡本1丁目10-16 喫茶マップ
電話:078-441-0690
営業時間:平日 9:00~19:00 日曜・祝日 9:30~19:00 
休業日:年始(1月1日~1月4日)夏季はお盆の3日間
参考URL

2007年5月10日木曜日

栂尾神社

明日は長崎の崇福寺大雄宝殿、崇福寺第一峰門、大浦天主堂を見に行く。これで九州の国宝建築物は全て制覇したこととなる。そのためにも天草辺りのキャンプ場に滑り込みたい、そう考えていた。
ここからの距離は200km程、そう辛い距離ではない。とりあえずR388を西へと急ぐ。小さな路地をいくつか右に見て進む。これらの事ではないだろう。"二つ目"の道路というのは。
やがて、工事看板が掲げられた交差点に出た。"一つ目"心の中で数えあげる。10km程進む度に数軒の家々が山の斜面に貼り付くように建つ、そんな部落があるだけの山深い道が続く。暫く進むが左折の道か、明らかに林道の入り口といった風情の交差点しかない。
道は以前の台風で酷く荒れていた。路肩は崩れ、アスファルト舗装はひび割れている。車一台が辛うじて通れるような道が続く。一時間ほど進んだであろうか、道端の真新しい看板が目に付いた。"国指定重要無形民俗文化財 栂尾神社夜神楽"とある。

"栂尾神社"
看板の見て左に折れるとかなり急な坂が待っていた。右手には結構大きな建物が見える。小学校であろうか、こんな山奥には似つかわしくない感じだ(調べてみると既に廃校であった)。
山の中腹ほどに平坦な場所があり、家数軒と拝殿、鳥居が現れた。広場では子供と母親が遊んでいる。深い谷間に突然現れた眺め、ここからは遠くに山々が見渡せる。なるほど、この地に神が祀られているのも納得がいく。先ずは拝殿を参拝する。拝殿と書いてはあるが、本殿との位置関係や造りを見るとここが舞台のようである。
鳥居を潜り、苔むした階段を上っていく。神域といった事が感じられる厳かな空間。間もなく本殿が姿を現す。増築が繰り返され原型をとどめていない拝殿とはうってかわってオーソドックスな姿である。この旅の安全を祈願し、朱印を戴きに宮司宅へと足を運ぶ。
玄関先ではあるが、お茶や茶菓子を頂きながら色々とお話を伺った。しかし、訛りがきつく話が半分も分からない。日本は広いなぁと感じる瞬間である。文脈から判断しながら話を続けたが、かなり妙な内容になっていたことであろう。確実に理解できたのは"氏子が少ないので畑仕事がメインである"、"夜神楽の時は人が集まり、賑わう"ということ位であろうか。
帰りにはおみやげにお餅まで頂いてしまった。夜神楽の時には一度訪れたいと思っているのであるが、叶うのは何時の事となるのであろうか。お礼も含めて、是非とも、もう一度訪れたい。
(大河内越に続く)

"栂尾(ツガオ)神社" 宮崎県東臼杵郡椎葉村栂尾
祭神:素盞鳴命(セミョウサマ)
参考URL

2007年5月8日火曜日

炭火串焼 ます斗@阪急六甲

予算¥2,280(生ビール¥500、焼酎(キープボトル)、塩サバ炭焼¥300、厚あげ炭焼¥300、イカ炭焼バター¥300、焼鳥レバー¥140x2)

まっすぐ家に帰りたくない、そんな日もたまにはある。いや、いつもだが。そんな時に丁度いい店。ます斗である。

"炭火串焼 ます斗"
小さめの潜り戸から中へ滑り込むと、静かにJazzが流れる10人ほどで一杯になるカウンターのみの小さな空間が現れる。
この狭さが丁度良い居心地の良さを生み出している。手作りっぽいOSBの内装もまたよい。
先客は常連さんのご家族だ。少し離れた席に腰を下ろす。生ビールから始め、少しのアテと焼酎のロックでしめる。それがいつものやり方だ。
生レバーを頼もうかと思ったが、プリン体を控えようと思っているので止めておく。塩サバ炭焼、厚あげ炭焼、イカ炭焼バター、いつも同じようなものばかり頼んでいる。
焼酎にうつり、ピッチが速くなる。アテが美味いと、酒がすすむ。結局レバーが食べたいので焼鳥のレバーを追加してしまう。
常連さんが帰られたので、客は私一人となった。モリリンもやっと手が空いたので、暫し会話を楽しむ。まぁ、たわいも無い話だ。酔いが回ってきたのでそろそろ帰るとする。

そういえば7周年記念で5/18、19はます斗、くらたけ、生ビールが半額とのことだ。

炭火串焼 ます斗
住所:神戸市灘区宮山町2-8-15 居酒屋マップ
電話:078-851-9489
営業時間:18:00~24:00 
定休日:日曜
参考URL

2007年5月6日日曜日

櫻狩り

五色塚古墳2
明石城
性海寺
太山寺
磨崖仏
生田川夜桜
日帰り85km
六甲グレートコーヒー - 鎮守稲荷神社 - 五色塚古墳 - みなと食堂 - 江洋軒 - 明石城 - 比金山如意寺 - 高和山性海寺 - 三身山太山寺 - 洋食の朝日 - Saboten Cafe - 倶楽部あらた

"櫻狩り"という言葉があるという。無論、意味はそのままである。古来、"花見"といえば梅であったというし、"花見"というと宴会のイメージが強い。
桜を愛でに巡るだけであるなら、"櫻狩り"という方が相応しいかもしれない。

"櫻狩り"の頃合いに良く、取り敢えずは明石方面へと2国を進む。神戸駅を越えて間もなく、咲き誇る桜に囲まれた鳥居を見つけた。鎮守稲荷神社とある。街の中でも緑が残されているのは、このような小さな社が存在するからである。
2国に面した喧噪の中、驚くほど静寂な空間を保っている。近隣の人たちも桜を見に訪れる。暫し、この空気を楽しみ、次へと向かう。

目指すは、五色塚古墳だ。学生時代から一度は訪れたい憧れの場所、であった。そのクセ訪れぬまま、十数年の歳月が流れていた。子供の頃は考古学者に憧れ、奈良のコと付き合えば、石舞台、高松塚古墳。大阪のコと付き合えば、仁徳天皇陵などに通ったほどであったというのに。当時、五色塚古墳は日本で唯一の古墳造営時の姿を再現したモノであったはずだ。現在では、亀岡などでも見かけたような気がする。
垂水の住宅地を抜けていくと突然現れるその姿は感動的である。これほど巨大な墳墓が、海を見下ろす丘にひっそりと佇んでいるとは。現在では、マンションや、明石海峡大橋に囲まれているとはいえ、造営当時はすばらしき眺望であったのであろう。何度でも訪れたい場所である。定番ぽたスポットとして登録しておこう。

再び西へ向かい明石へ。魚の棚をひやかし、いつものようにみなと食堂で昼を食べる。また、だし巻きを食べ忘れてしまった訳だが。
この先、何処へ行こうか、地図を見ながら考える。さらに西へ向かい、江井島酒館にでも寄るか?いや、アルコールは帰ってからにしないと、しんどくなりそうだ。結局、お気に入りスポットの比金山如意寺に決めた。
gekoのバッテリーが切れている事に気付いた。何処で切れたのだろうか?とりあえず単4を買いに100均へ向かう。町中で気付いて良かった。電池は単4に統一しているのだが、予備を忘れてきたのでは意味がない。

明石公園を抜けていく。天気も良く、桜もいい感じだ。レジャーシートを広げ、多くの人がくつろいでいる。ノンビリとしていて心地よい。r52に出て、一路、北へと向かう。
気温もそれ程上がりそうもなく、いい感じだ。少しくらい足を延ばしても、バテそうにもない。

比金山如意寺は、r52より東へと入った先にある。交通量の多い県道よりわずかに入っただけであるのに、がらりと風景が変わる。
ここは、山深い場所に存在する荘厳な寺院とは違い、明るさの中に歴史を感じさせる、一風変わった雰囲気の場所である。寺院というより、公園といったような感じで、寝ころんで昼寝でもしたくなる(当然そんなことをする訳はないが)。
何度か訪れてはいたものの、縁がなく戴くことが出来なかった朱印も、今回は戴くコトができ、次の目的地高和山性海寺を目指す。

"行ってみたい神社仏閣リスト"に載っていながら、中途半端に近すぎて訪れるコトがなかった場所、それが高和山性海寺である。まぁ、比金山如意寺や三身山太山寺に比べて建築物がもう一つパッとしない、というのが大きな理由なのだが。
性海寺は現在無住であるので、塔頭の一つであろう、福智院にて御朱印を戴く。"宜しかったら、性海寺本堂もお参り下さい"とのこと。当然其れが目的であるから、足を運ぶ。堂内に入り、福智院にていただいてきた、灯明と線香をあげる(性海寺は真言宗であるのに、1本しかあげないでしまった)。
文化環境保存区域に指定されているだけあって、落ち着いた佇まいの良いお寺さんであった。

藍那を抜けて鈴蘭台廻りで帰ろうか、とも思ったのであるが、もう一つのお気に入りスポット三身山太山寺にも寄ることにする。
太山寺には先月も立ち寄ったので、山門は潜らないでおく(入山料がかかるから)。太山寺は、塔頭が建ち並ぶ門前の風景だけでもすばらしい。旧道の磨崖仏も久しぶりに参拝して行こう。伊川に沿う道は静かでよいのだが、ゴミが多い。それだけが残念である。

白川の上りでついに膝が悲鳴をあげ始めた。最近トレーニングをサボっていたので、鍛え足りなかったようだ。だましだまし、漕ぎながら帰らねばならない。途中で休憩しながら帰るとしよう。
適当に廻った割には収穫の多き日であった。そういえば神出神社にも参拝すれば良かったか。また今度立ち寄るとするか。

2007年5月5日土曜日

あらた、あらため、ぱぁ@倶楽部ぱぁ

ぱぁ2
予算¥2,000(飲み放題)

その日は朝からの土砂降りであった。夕方、マスターより電話が入る。"今日から"ぱぁ"に成るので、良かったら来てください"とのコト。この激しい雨の中、家を通り過ぎてまで行く気には、どうもなれない。後日行く事にしよう。
一度は家に帰ったものの、アキナちゃんよりメールが届く。"会費二千円で飲み放題。お祭りだ~♪ワッショイワッショイ!!"と。雨も止んだし、顔を出すか。我ながら現金なものである。

"倶楽部ぱぁ"
既に店は満席となっており、カウンターの中へ通される。"生ビール飲み干したる"という位の意気込みで行ったものの、既に飲み干された後であった(泣。
瓶ビールを空けていくものの、それもすぐに底をつき、リキュール、焼酎、バーボンへと遷っていく。
ちょっと顔を出すだけのつもりが、時刻は既に1時。明日、箕面の瀧まで走る元気が有るのであろうか?

倶楽部ぱぁ
住所:秘密?
電話:秘密?
営業時間:18:00~23:00? 
定休日:日祝
倶楽部あらた@灘区
誕生日@倶楽部あらた
スガイさん@ぱぁ
1st JAZZ LIVE@ぱぁ
秋のボサノバ生演奏@倶楽部ぱぁ
それでもやっぱりボクは、平目が好きだと言いたかったんだ@倶楽部ぱぁ

2007年5月3日木曜日

東照閣@西宮北口

予算¥950(酸棘麺¥700餃子¥250)

昼に一度前を通ったのだが、まだ準備中であった。食べ損ねた気持ちが大きいので、帰り道、また立ち寄ることにした。

"東照閣"
時間も早かったので、席は空いていた。2階は行ったことがないので分からないのだが、1階は6、7人程しか入ることが出来ない。タイミングが悪いと直ぐ満席になってしまう。
夜に立ち寄るのは今回が初めてだ。いつも通りの"酸棘麺"と、折角であるから夜限定メニュー、"餃子"を頼む(まれに昼有る時もあるが)。
"酸棘麺"はその名の通り、酸っぱくて、辛い麺である。大蒜の風味が良く、具材は控えめに筍、木耳、豚肉等が入っているだけである。それだけのシンプルなモノであるが、いつもスープまで全て飲み干してしまう。お酢好きにはたまらない絶妙なバランスだ(あまり辛いのが得意でない人は好みを言えば調整してもらえる、もちろんもっと辛くも)。
最近餃子の話ばかりしているような気もするが、餃子についても語っておく。ここの"餃子"の具は、豚肉メインで、控えめにニラが香る。美味いのはその皮である。もっちりして、カリッとした食感が良い。タレは予め調合された酢醤油系のタレ。これが良く合うあっさり系の餃子は、何個でも食べられる。7個250円という値段も格安である。
中華料理はココと、毎年上海蟹を食べに行く"愛園"だけで良いや、と思うぐらいお気に入りの店である。
今回も幸せな気持ちで店を後にする。ご馳走さまでした。

広東料理 東照閣
住所:西宮市大畑町10-2 中華マップ
電話:0798-65-8912
営業時間:11:30~14:00、17:30~21:30 
定休日:月曜
冷やし中華はじめました@東照閣

2007年5月1日火曜日

六甲王将@六甲道

予算¥1,250(スタミナ炒め定食¥800(スタミナ炒め、ライス、キムチ、スープ、餃子)、ビール中瓶¥450)

最近は、体がカロリーを求めるようになっているようである。餃子を食べたくなる周期がまた訪れた。六甲道周辺には、俺の餃子や餃子&cafeであったか?という店等、気になる店が多いが、今回は六甲王将を選んだ(本来なら宇宙軒にしたいトコであるが、閉店に間に合わないからだ)。

"六甲王将"
学生であった頃、今は無き岡本(京都)王将と対極に位置すると言われていた六甲(大阪)王将。餃子が食べたい時に、たまに顔を出すようになった。
餃子1人前200円(150円の日もある)、というのはCP的に見ても最高である。味噌ダレがあるのも良い。どれを頼んでも盛りが良く、味も値段の割には美味しい。
しかし、スタミナ炒めは辛すぎであった。もっと薄味の方が好みである。やはり、焼き飯、餃子+一品というセットが良いのかもしれない。

大阪王将 六甲道店
住所:神戸市灘区森後町2-2-14 中華マップ
電話:078-851-6756
営業時間:11:00~22:00 
定休日:日曜
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