2008年8月29日金曜日

珈琲屋 ラヴィアン カフヱ@城下

予算¥400(オリヂナルブレンド(中深煎り)¥400)

丼二杯分のカツ丼の消化を待つべく、少々の休憩を取ろうと禁酒會舘に立ち寄った。

"珈琲屋 ラヴィアン カフヱ"
大正12年に建立されたという"禁酒會舘"。そのエントランスを潜り歴史を感じさせる硝子戸を開くと、五人も着けば一杯になってしまう小さなカウンターが現れる。ここが"珈琲屋 ラヴィアン カフヱ"である。
深い茶色のカウンターには古い萬年筆用のボトルが並び、後ろの水屋には開業当時の食器が並べられている。大正時代の洋館という雰囲気は薄く、こじゃれた雑貨屋のカフェといった感じだ。奥の共用スペースには組木で作られたテーブルが置かれ、さらに奥には大きな開口部を通して、岡山城西の丸の石垣に囲まれた中庭の眺めが広がる。街中の喧噪から切り離された空間が心地よい。ただ、ちょっと作り物のように小綺麗すぎるのが気になりはする。二三十年は時を重ねてきた、といった鄙びた感じが加われば、もっと居心地の良い素敵な空間となりそうだ。

少し高めの椅子に腰を下ろし、オリヂナルブレンドを頼んだ。神戸ではペーパーやサイフォンが多く、ネルで淹れる喫茶店はお目に掛かったことがない。その珍しさに本を読む手を止め、一杯づつ丁寧に淹れていく様を眺めていた。
艶やかな白色のカップに揺れる光の波が美しい。それを摘み上げ、唇へと運ぶ。ネルドリップ特有の豊かで柔らかな香りが口腔から鼻腔へと伝わっていく。その中には、まろやかな口当たりと滑らかなコクに仄かな甘みが見え隠れする。それは正に"悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように純で、まるで恋のように甘い"と喩えられるに相応しいかった。
普段はブラックでしか飲まない私だが、これはミルクを加えた方が美味しく頂けるかも知れないな、と思った。

次は腹を空かして訪れ、カレーと併せたい。ドミカツよりカレーの方が好きやし。

カレー&ライス限定10食
1970年頃會舘のカレーを担当していた北村シェフの手によるカレーソース、ご飯はおむすび山田村の羽釜炊きコシヒカリ、薬味は元祖上野酒悦の福神漬と福井県三里浜の無農薬3年堀の花らっきょ、というこだわりの一皿
火~金曜12:00~売り切れまで金曜はゆでたまごサービスDAY
カレー&ライスと珈琲セット¥1,200
カレー&ライス(単品)¥850

珈琲屋 ラヴィアン カフヱ(LA VIE EN CAFE)
住所:岡山県岡山市丸の内1-1-15 禁酒會舘 1F 喫茶マップ
電話:086-227-2237
営業時間:12:00~21:00 12:00~19:00(土日)
定休日:月曜
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禁酒會舘
正面は三階建の洋風建築、背後に二階建の和風建物が取り付いた和洋折衷様式の建築物
ドイツ壁風の外壁と白タイル張を組み合わせたモダンな意匠

種別:登録有形文化財 33-0056
名称:岡山禁酒会館  
所在地:岡山市丸の内1丁目1番地157
構造:木造3階建、寄棟造、スレート葺(一部鉄板葺)
竣工:大正12年2月
建築面積:145㎡
公式サイト

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