2010年8月6日金曜日

伊佐爾波神社

道後温泉本館での湯浴み。前回は霊の湯3階個室利用(1,500円)だったので、今回は最も安い神の湯入浴のみ(400円)を試してみた。この本館には、1,500円から400円まで4段階の入浴料設定があるわけだが、そのどれもが安いな、と思わせる絶妙な価格設定なのが凄い。汗を流すだけなら400円のコースで良いか?と思うのだが、あと400円出せば貸浴衣にお茶とせんべいで1時間くつろげる、となるわけだし、更に400円出せば手ぶらで霊の湯に入れる。もう300円出しても良いかなとなれば、個室で坊ちゃん団子にかぶりつきながら、夏目漱石気分を味わうことができるのだ。雰囲気なんて全く必要ないぜ、という人は、すぐそばに、椿の湯(360円)も用意されている。空いている時間帯には、椿の湯か神の湯。混みそうな時間帯には、霊の湯、と使い分けたら良さそうである。
その道後温泉へ向かう途中、嫌でも目に付くのが伊佐爾波神社である。駅から真っ直ぐに続く参道の先には、上るのを躊躇わせる石段が続く。しかし、いざ上り始めてみると、見かけよりも大したことはなく、あっという間に境内に辿り着く。道後から松山へと続く眺めは素晴らしく、神社に興味などない人も、一度上ってみるのも良いだろう。

 本殿は、三間社切妻の内陣と三間社流造の外陣の二棟が前後に並び、出合った軒に共通の樋を架け、下に相の間をもつ、桧皮葺の「八幡造」の建物である。透塀は本瓦葺で緑青塗り菱格子が美しい。
 申殿は、桁行・梁間一間、切妻、二軒、桧皮葺の平入りで、吹放ちである。楼門は、前面に唐破風の向拝をもち、入母屋造、二軒、本瓦葺である。屋根の四隅の力士像が珍しい。
 全建物の木部や懸魚等の意匠部分は、丹塗り、胡粉彩色、本殿の円柱は金箔と色彩豊かで、華麗な桃山時代風である。延長五七間の回廊や一遍上人の彫刻のある蟇股など神仏習合の歴史を語るものも多い。

伊佐爾波神社(いさにわじんじゃ)
鎮座地:愛媛県松山市桜谷町173 神社マップ
電話:089-947-7447
祭神:神功皇后 仲哀天皇 応神天皇 三柱姫大神
神紋:三つ巴
旧社格:県社
式内社

【国重文】
・本殿(S31.06.28指定)江戸中期(寛文7)
内陣:桁行九間 梁間二間 一重 切妻造 檜皮葺
外陣:桁行九間 梁間二間 向拝三所 一重 流造 檜皮葺
合の間を含む
・申殿及び廊下(S42.06.15)江戸中期(寛文7)
申殿:桁行一間 梁間一間 一重 切妻造 檜皮葺
廊下:桁行三間 梁間一間 一重 両下造 妻入 後端申殿に接続 檜皮葺
・楼門(S42.06.15)江戸中期(寛文7)一間一戸楼門 入母屋造 向拝一間 向唐破風造 本瓦葺
・廻廊(S42.06.15)江戸中期(寛文7)桁行延長五十七間 梁間一間 一重 入母屋造 南門及び北門部 向拝一間 向唐破風造 本瓦葺
すでに本殿が指定されているが、申殿及び廊下、楼門、廻廊の一郭も、本殿と同じ寛文七年(一六六七)の造営になるものであるから一括指定をした。

公式サイト

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