2010年2月16日火曜日

生そば よし井@宿院

予算¥630(せいろ 相のり 一斤¥630)

ボクは、毎年この時期になると、あぁ、温盛を食べなければ、と堺へと繰り出したくなるのです。温盛など、ちっとも好きではないのに、新蕎麦が出ました、と聞くと、柔らかくねちゃっとした味も香りにも乏しいその食べ物を無性に食べたくなるのです。
きっと何かしらの理由を付けて、堺に行きたいだけなのだと思います。

【生そば よし井】
生卵が踊る椀に熱熱のつけ汁を注ぎ込み、香りのない蕎麦と、コシのないうどんを啜り上げる。やはり、美味いと云えるほどの代物ではない。何故それ程まで食べたくなるのだろう?といつも不思議に思う。

せいろを空ける頃合いを見計らって、最後の〆にと、蕎麦湯が運ばれてきた。熱熱の蕎麦湯を椀に注ぎ込んでいくと、残された玉子が凝固していく。
その、昆布香る甘くないつけ汁によるそれは、"ちく満"のモノよりも上品な味がした。
それを飲み終えた頃合いになって、あぁ、そういえばボクは温盛が好きなのではなく、食べ終えた後のこの蕎麦湯で仕上げる掻玉の吸いモンが好きだったんだな、などとようやく思い出す。

そんな思いを蕎麦湯を飲む度に巡らしては、また忘れ、どうして美味くもない温盛を食べたくなるのだろう、と晩秋の頃にふと、不思議に思うことになる。

生そば よし井
住所:大阪府堺市堺区甲斐町西1丁2-22 蕎麦マップ
電話:072-221-5744
営業時間:11:00~19:45
定休日:日曜祝日
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