2010年2月10日水曜日

河村酒店@信太山新地

予算¥580(揚げ出し豆腐、アサヒスーパードライ大瓶)

赤線の雰囲気は、妙に好きだったりするのです。

【河村酒店】
この時期、何処かへ行きませうか、などと、何の当てもなく流離いたい気持ちで満ちあふれてきたりしますと、大体、和歌山方面へと向かうのが常となっております。
かつて、そんな気持ちを抑え難くなった時には、牛窓、倉敷へとアホのコのように足を進めていたのですが、昨今はといえば流石にそれにも飽き飽きし、更なる地である和歌山へと足を運ぶようになってまいりました。
今回もそんな途中、一息つきませうか、と、信太山に立ち寄ります。
こんなにも景気の悪いご時世です。もちろん新地には人影は全くなく、遣り手婆の"オニーサン、若いコいるよ"の声だけが響き渡ります。そんな客引きを聞きつつも、やはりこの町は、かんなみや飛田に比べると顔見せもないから、オモロないなぁ、と思いながら通り抜け、そのハズレにある立呑み屋へと立ち寄りました。

暖簾こそ出てはいますが、明かりも点いていやしない店内。恐る恐る扉を潜り抜けると、響き渡るチャイム。やがて顔を出す遣り手婆のような笑みを浮かべる女将さん。
"何にしましょ?"で、喉が渇いた盛りやし、大瓶を頼みます。
"何んかいる?"の問いに、"何がありますか?"と聞き返します。
"揚げ出しとかは、味噌付けても美味いで、あとは、イカとか、関東煮もあるわ"との返しに、ちょっと悩み、硝子ケースを覗きこんだすえに、"揚げ出し下さい"と応えました。
そこに並べられていた予め衣を纏った豆腐を取り出し、マイクロウェーブにかけます。それに載せられた葱と鰹節。芯まで温もっていないのも、立呑み屋らしく、また、良い感じです。
ただそれだけの作業をこなすと、"TVは好きに替えて"とリモコンを渡され、"用があったら呼んで"との言葉を残し、奥へとまた戻っていきました。
それはもう、気持ちいいくらいのほっとかれっぷりです。他にお客も来ませんし、戯言を飛ばすわけにも行きませんし、ひとり寂しくビールを傾けていきます。このまま、何も言わずに出て行ったら、どないなんやろ、とか思いもしますが、あぁ、そうか、センサーがあるから、出入りは分かるんやな、などと意味もなく納得してみたり、暖簾の下を通る生足を眺めながら、今から出勤ですか、などと下卑た妄想を膨らませながら、楽しんでいきます。
やがて瓶も空く頃、"放っておいてゴメンナサイね"と女将さんが帰ってきます。圧力鍋を開け、何やら始末を付けているのは、おでんの仕込か、はたまたドテなのでしょうか。
その場所柄故、少しぐらいはボラれたりもするのかな?まぁ、高くても千円位かな?などと思いもしたりしたのですが、至極真っ当な立呑み屋価格でした。
この辺りは、府道30、204、国道26などと、和歌山に向かうときの定番なので、また一息入れるときには立ち寄るかも知れません。

河村酒店
住所:大阪府和泉市池上町1-8 立ち呑みマップ
電話:0725-43-5232
cp6 mf6 re3

------------------読了------------------ 

麦酒主義の構造とその応用胃学 - 椎名誠 -

ショーガクセー時分には、しいなまことオモシレー、タキビシテー、なワケだが、これがコーコーセー時分ともなると、あんなガキの読みモン、読んでられっか、となるわけです。
それから、時が流れ、ショーガクセー位の子を持つ身となると、再び、椎名誠オモシレー、焚火シテー、になるから不思議です。

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