2010年9月27日月曜日

いしはら@両津

予算¥4,200(おすすめにぎり(佐渡でとれた魚10貫、吸いもん付)¥2,100、いごねり¥300、サッポロラガー大瓶(枝豆付)¥700、金星生貯蔵300ml)

せっかく、佐渡まで来たのだから佐渡の名物的なもんでも食べとかなあかんな、というわけで両津の街を彷徨いておりました。
まぁ、佐渡なのだから、海鮮などが無難ではないのではなイカ?と、良さげな居酒屋や寿司屋などを求め、うろうろとしておりました。
途中、タレカツ丼(新潟でカツ丼と言えばこれやで)、洋風カツ丼(長岡ではコレ、新潟はホンマ広いやね)、玉子とじカツ丼(新潟や岡山、その他もろもろソースカツ丼系の県以外は、カツ丼と言えばもちろんコレですわ)と三種メニューに並んだ洋食屋に心が揺らぎそうになりはしましたが、初志貫徹、やっぱり、魚なぞ食おうと店を選び抜きました。

その店は"いしはら"
その理由は、魚屋直営であること、地元客の自転車が立ち並ぶこと、談笑が漏れ聞こえること、からでした。
そこで、暖簾を潜り、中へと進みます。その寿司屋らしいカウンターに、通路を挟んで控え目な小上りが、狭い路地に向き合うように並べられておりました。
カウンターには妙齢のご夫婦が一組。そして小上りには、先程、表の路地にてその歓談を漏れ伝い、耳にしたであろうところの家族連れが、その場にいるこちらも心和むほどの家族団らんを繰り広げているのでした。

それらの先客より少しばかり距離を取り、カウンターに着きます。そして取り敢えずは、サッポロラガーを選び、メニューよりアテを吟味していきます。もちろん佐渡の海鮮を食べる気まんまんで訪れたわけですから、佐渡の海鮮から行くわけです。

その"おすすめにぎり"のネタは、イカ、アジ、イクラ軍艦巻、佐渡まぐろ赤身、南蛮えび、あわび、さざえ、〆さば、かわはぎ軍艦巻、平目、の数数で、それは魚屋系と云うだけはあって、ネタは文句なしです。なかでも、ハゲに南蛮えびのネットリとした甘みは、北陸採れ立てならではのもの。そして、その中でも格別なのは、やはりイクラ。そもそも関西のパチもんイクラや、ホンマもんであっても腐りかけのような品質に、いつも閉口させられているのだが、ここ新潟に於いては、それこそ季節外れであっても、このパツパツのプリプリの食感。出し醤油と酒の単純なる味付けに、その素材の純然たる風味。新潟生まれのボクにとって、コレこそ、紛う事なきイクラ。イチにしてゼン、ゼンにしてイチなるモノ。
シャリがアカンとか、ニギリがアカン、なんて事は全く関係ありません。この郷愁を誘うイクラだけで大満足なのです。

続けて地酒に"いごねり"と頼みます。全国的には、あまりというか、ほとんど全くと云って良いほど知名度はないかと思いますが、佐渡の佐渡らしきお土産と云えば、"いごねり"なのです。海草を煮詰めて、寒天の様に冷やし固めたモノが、その"いごねり"なのです。
少しざらついたような食感に、仄かに海苔のような香りが漂います。
「これは、何も添加物を入れてないから、スーパーのモノとは全然風味が違います」と、奥さんから説明を受けます。
おろし生姜と刻みネギ、それに醤油をかけ廻しただけなのですが、磯の香りが拡がり、酒を次次に勧めていきます。

佐渡のスーパーマーケットでは"いごねり"なんてモンは、豆腐のごとく普通に売られているワケでありますが、その製造方法やその手作りさながらの苦労なんてもんを聞きながら、その地元の地酒なぞを傾けるなんてのは、やっぱり、その土地土地を訪れなくては味わえない旅の醍醐味っていったところです。

いしはら
住所:新潟県佐渡市両津夷184 寿しマップ
電話:0259-27-2658
営業時間:11:00~25:00
定休日:月曜
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