2007年8月6日月曜日

杉の子@北海道

予算¥5,000くらい(男1人、女1人)

まいふぃばれっとたうんの一つ函館。この町をそれ程好きになったのには、一軒の店の存在が大きい。

あれは学生の頃、彼女とふたりで北海道旅行へと出かけた。およそ二週間ほどの行程。まず最初に降り立った地は函館である。
当時はインターネットなど当然無く、情報源として最も有効なモノは雑誌であった。そして、初めて訪れた町でいつも最初にする事は、その町の地方情報誌を買うことである。あまり厚みもない雑誌から数軒の気になる店をピックアップする。その内の一軒が"杉の子"であった。
それから十数年後、そういえばあの店は今もあるのだろうか?ふとそう思い、googleに打ち込んでみた。

"杉の子"
丸太小屋に蔦が巻き付いた山小屋風のその姿、杉の子というその名前はとてもbarであるとは思えなかった。

オープンの時間に合わせて訪れたため、中に客は一人もいない。中二階の席に二人並んで腰を下ろす。かなりの年季の入ったソファーではあるが、中々座り心地が宜しい。店全体を包み込む煤けた雰囲気が、逆に居心地を好くしている。
メニューにサラッと目を通し、彼女と目を見合わせる。お互い自然に笑みがこぼれていた。
先ず目を引いたのがサントリージン170円、最も高いのがワイルドターキーで350円である。ヘタな珈琲一杯より安いではないか。当時、神戸で呑めばターキーは700円前後が相場である。
アテもまた格安である。チーズ盛り合わせが350円。其れも合わせて頼む。北海道産のブルーチーズ、カマンベールチーズ、チェダーチーズなど四種、二切れずつ小さな皿に盛られている。もちろん不味いわけが無い。

学生の身分で財布の中身を気にせずに手当たり次第に呑み漁ったのは、これが初めての経験であった。彼女は八杯、私は九杯呑んだはずである。それだけ呑み食いして五千円ちょっとというのは驚きである。
当然、次の日は二人とも仲良く二日酔いであったのだが、チェックアウトの際、再び宿泊の予約を入れていた。もちろん杉の子を再び訪れる為に。

はこだて柳小路 杉の子
住所:北海道函館市若松町19-16 Barマップ
電話:0138-23-4577
営業時間:18:30~24:30
定休日:火曜
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