予算¥500(朝市丼¥500)
市場、海鮮丼、このふたつの単語を並べるだけで、ボクを走らせるには十分なワケです。
ここ最近、安い海鮮丼というだけなら大手居酒屋のランチでよく見掛けるのですが、そこに"市場の"と付け加えるだけでそれから三歩はリードしています。そこに"漁港の"とか付けば、さらに十歩は堅くありません。
【食べ処 庄屋】
"仙台朝市"という仙台駅の目の前にある市場の中にその店はあります。ボクが仙台に住んでいたときには、その店の存在はおろか、市場があることすら知りませんでした。それ程、誰の注意も惹かないような、商業ビルの谷間に、コインパーキング化せずに頑張っている駐車場がある、的な市場なのです。
かといって、うっとこに点在する、半分以上シャッターが下りてしまっていながらも、公認の看板だけが在りし日の姿を忍ばせるカウントダウン市場などではなく、京の錦の、というほどでは到底ありませんが、湊川は東山の、くらいの賑わいは留める地元の台所的な市場なのです。
ただ、店頭に置かれた券売機が気持ちを萎えさせます。更に丼を待つ間に摘んでいた自家製漬物が拍車を掛けます。これを好きな人にとっては、良いサービスなんでしょうけれども、"いぶりがっこ"に代表されるような東北系漬もんはどうも苦手です。結局、最初に取り分けた分を平らげるのが精一杯で、お代わりしようなどという気にはなれません。
肝心の海鮮丼は、向こうが透けて見える様な薄いネタが綺麗に敷き詰められていました。マグロ、イカ、甘エビ、タコ、玉子、煮帆立にトビコ。それぞれの具の質は悪くありません。それに宮城県産の"ひとめぼれ"だというご飯はもちろん美味しいのですが、ネタの貧弱さには不満が残ります。何を偉そうに、値段を考えろよ、と言われるかもしれませんが、それでも市場なら…市場ならきっと何とかしてくれる…!!、的な思いがあるわけですよ。まだ、あわてるような時間じゃない、とかいって欲しいワケですよ。乗り換えの合間に立ち寄ったわけですから、余裕はないのですが、のんびりさせて欲しいのですよ。ところが、無料サービスのお茶受けの漬もんがお気に召さない。とどのつまり、不満の根源は、そこにあるわけです。
食べ処 庄屋
住所:宮城県仙台市青葉区中央4 仙台朝市内 海鮮マップ
電話:022-215-3256
営業時間:8:30~17:00(L.O 16:30)
定休日:日曜祝日
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