予算¥280(かけうどん(小)¥160、えび天¥120)
緑を通し柔らかな日が差す公園沿いの道。子供の手を引く母親の姿に目を惹かれた。香川出身の彼女、その姿に面影が似ていたからだ。
すれ違いざまに顔に目を遣る。すっとうつむき加減に目を逸らされた。そんな仕草まで彼女のそれに似ていて。
"讃州うどんの郷 かな泉"
そのコに最後にあったのはまだ学生だった頃。突然かかってきた電話。神戸まで行くから逢えないかという。
食事、プラネタリウム、遊園地、そんな時間を共に過ごした。
別れ際、"最近何してるの?"彼女が尋ねる。
"朝から晩まで実験。まだ学生だからね"俺が答える。
"そうだったね"少し寂しげな笑みを浮かべ、ふっと目を伏せた。
"一ヶ月後また来るから"
クリスマスの日に交わしたそんな約束は震災により叶えられる事はなかった。
それから数年後、風の噂に彼女が結婚し、子供も生まれたと聞いた。
かな泉へ入り、かけうどんを頼む。それにえび天を載せて。茹で置かれた麺は柔らかく、いりこが香らないダシは少し辛かった。
いつだって香川の饂飩は俺を少しだけ感傷的にさせる。
讃州うどんの郷 かな泉 紺屋町店(かないずみ)
住所:香川県高松市紺屋町9-3 饂飩マップ
電話:087-822-0123
営業時間:9:30~17:30
定休日:無休(正月除)
公式サイト
2 件のコメント:
わたせせいぞうでマンガ化決定。
そんな爽やかな恋愛はしていないなぁ
江川達也ってとこか?
エロ的な意味で
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